院長のコラム

今夜はいつもの夜とは違う

2011.06.30

僕は大人になれるかな?
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今回の表題は、佐野さんの「君をさがしている」の曲の一節である。
震災のため延期された佐野さんの30周年記念コンサートファイナル東京公演に、去る6月18日に親子、夫婦と高校生の長男とで行って来た。コンサート会場は東京国際フォーラム、その名称を聞いて先ず浮かぶのは、日本内科学会の総会が行われる場所、である。5000人も収容できるコンサートホールがあるとは知らなかった。会場までの利便性や長男との待ち合わせ、特別な夜のためにホテルは奮発してフォーシズンズホテル丸の内を選択したので、まさに「有楽町で逢いましょう」になった。

今回息子自身が初めてのライブであった。それはすなわち、親子で参加する最初で最後のコンサートになるかもしれない、色々な意味で特別のコンサートだった。
コンサートの感想を正直に一言で言うなら、物足りなかった、に尽きる。大阪での素晴らしいコンサートとどうしても比較してしまうからである。いつスペシャルが登場してくるのか、いつサプライズが起こるのか、そればかりを期待して待てど暮らせど何も起こらない、あれよあれよと言う間に一気に3時間が過ぎてしまった次第である。不完全燃焼気味な両親とは違って、長男は大いに楽しみ盛り上がったようである。
コンサート終了後は、ホテル近くのイタリアンレストランに立ち寄って、コンサートのこと、互いの近況報告などを話し、ホテルに着くやいなや3人とも相当疲れていたのだろう、佐野元春の「ザ・ソングライターズ」を見ながらそのまま眠ってしまった。

改めて自分のことに置き換えて考えれば、今回の出来事はある意味奇跡だと思う。
どう考えてみても、皆さん、
今隣にいる御年70の親御さんとコンサートに行けますか?
かって、自分の親とコンサートに行ったことがありますか?

自宅で両親が聴いていた曲で自分が憶えているものといえば、尾崎紀世彦の「また逢う日まで」、ちあきなおみの「喝采」や加藤登紀子の「知床旅情」くらいである。自分が10代の頃、両親はちょうど今の自分と同じ開業4、5年目で、とても忙しくしていたのを憶えている。父は仕事を終え夕食をとって一寝入りした後、診察室で残務や趣味の読書をしていた。だから、どんな音楽を聴いていたのか、今となってはもう分からない。母は多趣味な人でジャズから歌謡曲まで色々な曲を聴いていたようだが、好んで聴いていた音楽というと全く印象に残っていない。

高校2年生の時、僕の魂を揺すぶった佐野さんが30年も音楽活動を続けることができたのは、僕のように多感な時期に佐野さんに触発され、その後も影響を与え続けられて来た人が多かったからだろう。コンサート会場は、同年代かもしくは少し上の世代の男性が多かった。佐野さんの前では皆が10代に戻れるのだろう、皆が思い思いに拍手をして拳を振り上げ楽しんでいた。たかが30年、されど30年、波瀾万丈、艱難辛苦に耐えてきた世代がここに一同に会している、と想像するだけで親近感が湧いてくるとともに涙が出そうになった。

もう一つ幸せな出来事があった。僕にとっては30年、実は息子にとっては10年目の佐野元春なのである。当時5才の息子を、当時乗っていた車のバックシートのチャイルドシートに乗せて良く聴いていたアルバムが、佐野さんのアルバム「SOMEDAY」だった。その中の名曲「ロックンロールナイト」が流れると、何か後から高い声がする。最初は何が起こっているのか良く分からなかった。「何か空耳???」と思って何度も聞いているうちにようやく分かった。当時、言葉をろくにしゃべれなかった長男が「ヤケローライ、ヤケローライ、モウコンヤコソ–!」と声高く自信満々に歌っていたのである。
今回、その長男が、本物の「ロックンロールナイト」を直に聞いて何を思ったのか、ぜひ聞いてみたい、と思った特別な夜だった。
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