スタッフコラム

Priceless

2012.02.19

There are some things money can’t buy.
For everything else, there’s MasterCard.
マスターカードのキャッチフレーズである。
先日テレビを見ていると、現在の独身者は貧困層が多いとのこと。貧困層の基準は、手取り額から家賃を引いた額が84000円以下であれば貧困層に値する。都内で街頭アンケートを取ると、回答者のほとんどが84000円以下であった。その内の、Aさんの生活をみてみると、月火木金はお弁当を作りその残りで朝食を済ませる。水曜日は、自分への御褒美でランチを食べに行く。ショッピングへ出かけても、購入する余裕がないのでウインドウショッピングで済ますのみ。今欲しいものは、とあるブランドのバックである。毎月コツコツ貯金して、3ヶ月後にバックを買うのが今の楽しみである。彼女は、「今の生活に不満はない。貯金して、欲しい物を購入するのが今は楽しみだから。」と笑顔で話していた。
Bさんは、海外の専門学校へ通い、外国で働いている時、ふと日本へ帰って介護の仕事がしたくなり、帰国後に介護士の資格を取り施設で働いている。4万円台のシェアルームに住み、衣服は友人からもらったもので、月々の服飾費用は下着購入のみの数百円である。移動は、電車やバスは使用せず自転車である。自転車で20キロの距離を移動し、納豆はこの店、パンはこの店と安いお店をリサーチして買い分けをし、一週間の食材の購入をしている。週一回、英会話サークルへ通うのが楽しみである。これだけの英語力があれば、もっと給料の良い職業が選べて欲しいものも買えるのでは?とスタッフが問いかけると、「そうは思わない。自分は今の仕事が好きで満足している。欲しいものも、たくさん持っているから特に欲しい物はない。貧困層の基準は、お金の基準でしょ?自分自身が今の生活に満足していればそれでいいのではないだろうか。だから、自分は貧困層だとは思わない。」と話していた。確かにそうである。自身が今の生活に満足しているかどうかが大切である。人それぞれ価値観は違う。中には物欲が強い人もいるが、物を買うことによって満たされる心は一瞬であると私は思う。現在は、お金が私達の生活のあらゆる領域に入ってきている。お金さえあれば何でも手に入るかの様に思われている。
マイケル・サンデル教授の番組で、「お金で買えるもの、買えないもの」の討論番組があった。沢山あった討論の中の一つで、ある母親が3人目を妊娠したが、経済的な理由で育てることはできない。しかし、子供ができない家族が、お金を払うからその子供を産んで私達に譲ってくれないかという。このことについて、これが正しくて、これが間違っているという答えはない。子供を産む母親からの視点、子供ができない家族からの視点、生まれてくる子供からの視点、それと周りから見る第三者としての視点と、多方面から考える必要がある。子供に値段をつける事。お金が欲しくて契約書にサインしたが、いざ子供が生まれると可愛いからやはり譲れないという産みの母親の思い。子供ができないので、どうしても子供が欲しい、契約書にサインしたじゃないかと訴える家族の思い。そして、今は話す事はできない子供も思春期を迎え色んな思いを持つようになった時、自身の出生の経緯を知ればどう思うか…等考えればきりがないが、考えなくてはならない。
ハーバード白熱教室で、「人の命に値段はつけらるか」という題で、サンデル教授の講義があった。どんなことがあっても値段はつけられないと主張する人、場合によってはつけられると主張する人…等々沢山の意見が飛び交う中、討論を続けていると自身の始めの考えとは違ってくる。他者の意見に耳を傾け、考えが変わってくる事は良いことである。自分自身の考えがより深まることになると私は思う。
色んな論争があるが、社会的に何が正しいか皆が同意することはない。しかし、時には他者の意見を聞き、自分の思いを自問自答してみるのは大切である。「Priceless」なものを、皆さんも考えてみてはどうでしょう?

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