院長のコラム

他力本願な私

新しい電子カルテ導入

六月の一週目は、悪戦苦闘、疲労困憊、試行錯誤、難行苦行、粉骨砕身、苦心惨憺、四苦八苦、とにかく、しんどい一週間だった。

当院の電子カルテ及び画像ファイリングシステムのOS(基本ソフト)は、WindowsXPである。今春Microsoftは、それまで実施してきたWindowsXPの延長サポートを打ち切った。それは即ち、セキュリティ更新プログラムがリリースされず、セキュリティリスクが格段に上昇することを意味している。
ちょうど昨年の今頃電子カルテの会社から、いわゆるWindowsXPサポート終了問題を知らされた。それとともに、メーカー製サーバーのハードウェアの保守契約期間が5年、パーツ保証も7年程度なので、開院7年目の当院の電子カルテシステムの更新を提案された。従来のままでハードウェアのみリニューアルする方法と、システム自体を刷新する方法が提示された。両者は一長一短であったが、大きく異なるのは、前者を選択した場合、診療に支障をあまり来さないが保守点検料が高く最新のサービスを受けられない。後者を選択した場合、前者のデメリットは解消されるが、システムが全く変わるためコストが一層かかる上、使い方を一から学ばなければならない。

僕には先進的なものを導入しているイメージがあるようだが、実は超保守的な面倒くさがり屋である。周りはLINEやfacebookと騒いでいるが、未だ何のことか分からない。それらのツールを使ってまで、素性のよく分からない他人と繋がりたいと思わない。スマートフォンを使っているが、電話と旅行に行った際の検索のみに使っているだけで宝の持ち腐れである。電化製品を購入する時でも、スペックには人一倍こだわるが、基本機能以外の付随する性能には全く興味がない。分厚い取扱説明書は一度も目を通したことがない。
そんなものぐさな僕だが、二つに一つどちらか選択しなければならない時には、困難、障害、逆境が予想される方を選択するようにしている。楽な方を選べば何も変わらないが、苦難の道を選べばそこから学ぶことは多い。劇的に変われるチャンスも出てくる。僕は、自分の強い意思で物事を変えられるような人間ではない。敢えて自らを変わらざるを得ない状況に置くことによって、ようやく第一歩を踏み出せる他力本願な男である。したがって、今回は電子カルテを一新することにした。

とは言え、開業時と新しい電子カルテを導入した今週、状況は全く異なっていた。来院患者数は2.5倍、内視鏡検査に至っては4倍に増えていた。日常診療の忙しさに加えて、カルテ入力、検査オーダー入力、すべてが一からだった。前の週から電子カルテ会社のインストラクターが詰めてくれていたが、予行演習はほとんどできずぶっつけ本番に近かった。導入二日目までは導入を選択した自分を呪ったが、人間の適応力、順応力とは不思議なもので日に日に苦にならなくなった。研修中、以前の電子カルテを使わなければならない機会があったが、4日前まで使っていたカルテをどう操作していいのか躊躇してしまった。

近年稀にみるくらい心身の緊張を強いられた一週間であったが、終わってみれば、今は清々しい気分である。あと何度このような機会があるだろう。そうそうあるとは思えないが、怯むことなく茨の道を選択していこう、紆余曲折の道を歩んでいこうと心新たにしている。

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