2014ワールドカップブラジル大会で感じたこと
自身をそれなりに総括する
残念ながら日本はグループリーグ最下位に終わってしまった。欧州で活躍する選手を中心に史上最強の日本チームと考えられていたし、比較的予選突破が可能と思われていたグループだっただけに、1勝も出来ないままの敗退は厳しい現実を突きつけられることになった。単なる勝ち負けの悔しさだけではなく、最強の日本が全く太刀打ち出来無かったという過酷な現実に僕は衝撃を受けた。明日への展望が開けない結果に茫然自失状態になった。日本人が得意とされている組織力に加えて欧州の荒波にもまれた個が結びつけば、向かうところ敵なしとは言わなくても十分に伍して戦えると思ったのは、希望的観測に過ぎなかったことを知らしめられた。
冷静に考えれば、いみじくもFIFAランキング通りの結果に終わったということだろう。客観的に考えれば、晴れの舞台で実力以上の力は発揮出来ない、ある日を境に変身激変するなどということはない、ということだろう。ラグビーもサッカー同様ワールドカップが開催されている。ラグビーのランキングは10位前後らしいが、サッカーよりもランキング上位の日本の入賞を期待する人はどれくらいいるだろう。我々に馴染みの深いフィギュアスケートで、ランキング40位前後の選手に金メダルを期待する人は果たしているだろうか。
こうして書いていてふと思ったことがある。男子サッカー同様、なぜこんなに盲目的に応援できるのだろうか、と思うのがバレーボールである。他のワールドカップは、参加国が自国開催にしのぎを削るのに、なぜバレーボールだけ毎回日本で開催されるのだろう。応援したい気持ちはやまやまだが、客観的な世界ランキング以上にテレビ局のあざとさが目立っていつも応援気分が失せてしまう。
今回の大会は、一人少なくなったギリシアにさえ引き分けが精一杯という、ある意味完膚なきまでに叩きのめされた大会であった。FIFAランキングだけをみれば、素人目にも火を見るより明らかな結果だった。むしろ、引き分けただけでも善戦と言えるくらい頑張った大会かもしれない。けれども、グループリーグ通過の可能性も十分といった雰囲気を醸成したのは一体誰だったのだろうか。今となっては生温いと言わざるをえない世論を形成したものは何だったのだろう。ウクライナ、イラク情勢が緊迫している中で、ワールドカップサッカーの結果が国営放送までもトップニュースになるのがこの国である。
放送局だけではない。戦前に今回の結果を予測分析出来た評論家、解説者といわれる人が果たしていただろうか。僕が知る限りにおいては、「たかじんのそこまで言って委員会」でザックジャパンをメッタ斬りした釜本邦茂さんだけである。あまりに雰囲気ぶち壊しの発言に、視聴していた僕は「このおっさんアホやな、あとで絶対に後悔するでこの人。」と蔑んだがその通りになってしまった。
僕がサッカーをしたのは、小中学校の休憩時間と高校大学の体育の時間だけである。したがって、今回の結果を上から目線で語るつもりは毛頭ない。多くの同胞と同様、予想された結果に頬かむりをして現実に目を背けた一人であることは確かである。しかも、自分の生活とは直接結びつかないスポーツの結果に一喜一憂し、にわか評論家になって日本のサッカーの未来を語り合う。
一方、このサッカー熱でうなされている時にも、我が国は隣国の脅威に曝されている。自身に直接関係するかもしれない我が国の安全と保障を真剣に考えなければならないこの時期に、知らぬ存ぜぬでテレビ・大新聞が報道するままに何となく反対を決め込むのは、平和ぼけが長いこの国特有のものなのだろうか。サッカーのニュースが終わった途端、集団的自衛権に対して偏向的に報道するマスコミに違和感を覚える今日この頃である。