大腸内視鏡検査のすすめ
早期発見・早期治療のため
快方に向かうことを祈るばかりです。
五月になって、いつもと違う、「なんでだろう~なんでだろう~」と感じていた。例年になく大腸内視鏡検査を希望する患者さんが多いのだ。しかも、通常なら六十代以上の定年退職後の患者さんがほとんどなのに、四十代・五十代の現役世代の若い方の受診が増えている。その理由が、最近ようやく分かった。
テレビのワイドショーを見ないので自身は知らなかったが、少し前に、俳優の今井雅之さんが大腸癌の手術をしたこと、臨床病期がステージIVであったことを告白したそうだ。ステージとは、癌の広がり具合を表現するものでI~IV段階に分類される。ステージIVはすなわち、癌が広く転移していることを意味する。癌が直ったかどうかの指標に5年生存率が用いられる。これは、癌治療開始から5年後に生存している人の割合を示すものだが、ステージIVでは10%程度である。かなり厳しい状況にあることは間違いない。 当院はお陰様で、数多くの内視鏡検査をさせていただいている。それはすなわち、検査件数と同じだけの逸話があるということである。 胃癌と異なり予防法のない大腸癌である。専門医の立場からは、早期発見・早期治療のためには内視鏡検査を勧めたい。しかし、検査前の用意周到な準備が必要で、検査自体も熟練を要する難易度の高いものである。大腸内視鏡検査希望者に対して敷居を低くすること、苦痛の伴わない検査が受けられるよう努めることが、当クリニックが掲げる「ホスピタリティの追求」の一貫だと改めて感じている。 |
他院で異常なしと診断された進行癌の一例。 |