院長のコラム

タイムカプセルへゴー!(ルイヴィトン「TIME CAPSULE」展パート1)

長年ヨウジヤマモトを着ている僕にとって、ルイヴィトンは対極にある忌避すべきブランドであった。片や、何時の時代もファッションの最先端を走り、老若男女問わずその特徴的なバッグを持っている誰もが知るブランド。片や、流行とは無縁で一度は倒産したブランドである。自分なりの反骨精神でもってルイヴィトンは一切購入したことがなかった。コムデギャルソンとコラボしたことも、更に遠ざける要因になっていた。

ところがである、ある日たまたま大阪に出かけた際、阪急百貨店梅田本店のショーウィンドウに魅せられ、吸い寄せられるかのようにルイヴィトンショップの前に佇むことになった。そこには、「MASTERSコレクション」と称する絵画の巨匠達の作品が全面にプリントされたバッグや財布が陳列されていた。ルイヴィトンとは全く畑違いの様相の我々夫婦に、スタッフは誰一人声をかけてくれなかった。ガラスケースに入れられたバッグを手に取って見ようにしても残念ながら叶わない。そうこうしていたら、端正な顔立ちをした男性が応対してくれた。爽やかで物腰穏やか、押し付けがましくなく自信に満ちた対応に、「この店員さんから買ってあげたい!」思わず感じた。値段の高さに躊躇したが、思案した末にルーベンスの財布を購入することにした。なるほど、帰り際に渡された名刺で彼が店長であることを知った。これがご縁で、時折ルイヴィトンからDMが届くようになった。

その阪急梅田本店で、七月十四日から八月一日までルイヴィトンの歴史を辿る「TIME CAPSULE」展が開催された。この展示は世界各地を巡回していて、日本では唯一、東京でも京都でもなくなぜか大阪なのだ。七月下旬、店長さんから「展覧会ももう少しで終了しますので、是非お立ち寄りください。」と直接連絡が届いた。店長として関わった自負があるのだろう、何時になく言葉に力強さを感じた。七月二十八日に研究会出席のため上京する予定になっていた。その帰りなら大丈夫かも、「翌二十九日に出来る限り伺わせてもらいます。」と返事した。しかし、あいにく、天気予報が週末の台風十二号の関東上陸を伝えていた。研究会は中止になり、それとともに上京もキャンセルせざるを得なくなった。それは即ち大阪行きもなくなることになった。突如として白紙状態になった週末、元々は一人で行くことにしていたが、土曜の朝、妻に相談して、急遽ドライブがてら夫婦で展覧会に行くことを決めた。

会期中最後の週末ということもあり、入場無料の会場前はすでにごった返していた。中に入っても、写真撮影が許可されていて人の流れが悪い。じっくり見たかったが、あまりの人の多さにままならない。そもそもルイヴィトンに興味のない我々にとってはあまり有り難みが分からなかった。展示品を一瞥しながら流れに抵抗するかのようにずんずん進んで行ったら、あっという間に出口に辿り着いてしまった。会場前のポップアップストアでは関連の書籍や小物が売られていた。けれども、最近購入したてのルイヴィトン初心者にとっては何を買うべきかが分からない。手持ち無沙汰でストアをうろうろしていたところ、展覧会場に隣接する会場に、関係者もしくは顧客と思しき人達が入場チェックされて中に入って行くのが分かった。興味があったが自分で聞く勇気もなく、妻に頼んで別会場の受付に聞いてもらった。そこは顧客限定のエリアであり一般には開放されていないことが判明した。店長さんから連絡をもらったとは言え、そのような会場があるとは聞かされていなかった。案内状ももちろん届いていない。そもそも顧客でないことは火を見るより明らかだ。すごすごと退散するほかなかった。(続く)

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