平成から令和(3)
令和になって十九日、日常生活に特段変わったことはない。強いて言うなら、生命保険の診断書作成に戸惑っている。通常、診断書には算用数字を用いる。平成最後の週に来院して内視鏡治療を受け、令和になって検査結果を聞きに来た場合、初診が31年4月2◯日で、終診が01年5月◯日になる。日本人ならこれだけでも何となく理解できるが、年号表記のHやRをつければより理解は深まる。平成も三十年も過ぎれば、診断書作成に元号のイニシャルHを記載することなんて敢えてなかった。令和になって、診断書作成の際、日付を気にするようになった。僕のプチ令和体験だ。
五月四日(土)五月五日(日)
この二日間、プールは休館日であることは知っていた。なので、健康のため三日間連続泳ぎに行くことにし、この二日間は、ゆっくり雑誌に目を通すことにしていた。クリニックでは、自分が気に入った雑誌を自身の購読も兼ねて定期購入している。最近、老眼が一層ひどくなったのと忙しさにかまけ雑誌に目を通していなかった。このため、溜まりに溜まった雑誌が休憩室を占拠してしまった。折角購入したものである、捨てるには忍びない。さらっと流すつもりで見始めたら、これが案外進まないものでじっくり読んでしまう。半日を二日間計八時間、約四十冊程度しか目を通すことが出来なかった。けれども、この二日を敢えて文化の日にしたことは良かったと痛感した。ネットで調べて、情報に関してはある程度の知見はある。しかし、じっくりと映画や本と向き合うことがないので、知識と教養に関しては退化する一方である。それは即ち人間的魅力の衰えにつながる。Forever Youngは肉体だけではない。
五月六日(月)
プラチナウィーク最後の日は、NSXがご縁で入会させていただいた「和歌山車好き会」の自身二回目のツーリングである。今回は、白浜にある有名鮨店でランチをいただき、田辺の龍神までツーリング、そこで一服して解散の行程だった。僕は白浜の鮨店からの合流となった。「おおっっ!」、◯田さんが一目してマクラーレンと分かる車に乗ってきていた。マクラーレンのことはどうもよく分からない。モデル名と顔がピンとこないのだ。スポーツ、スーパー、アルティメットのシリーズがあるそうなのだが、そもそもとても高価で購入する対象ではないため興味が湧かない。あとで調べてみて超ビックリ、600LTという限定モデルだそうだ。車と時計は趣味嗜好の要素が強いため、時としてマウンティング合戦が起こりかねない。しかし、「和歌山車好き会」は「自分は自分、他人は他人」の雰囲気があり、所有を自慢することもなければひけらかすこともなく、とても居心地がいい。今回、NSX師匠は、体調の都合でNSXには乗らず同乗させてもらっての参加だった。久しぶりにお会いして話を聞いて驚いた。今は話せない。自分自身ずっと躊躇していたことが、師匠の話を聞いて決心がついた。プラチナウィーク明けには行動することを決意した。
平成から令和を振り返ってみた。この期間中、旅行に行かなくてもたくさんの思い出を作ることが出来た。ある方から言われた、「先生はいつも楽しそうやな。でも見ていたら、楽しみを待っているのでなく楽しめるよう率先しているのが分かるわ。」、言い得て妙だな、自分自身の気質に改めて気付かされた。令和も、「面白き事もなき世を面白く すみなすものは心なりけり」の精神でこの世までも泳いでいこう、心に誓った。