闘牛への道(車は下取りが重要!)
ウルスの日本でのイメージカラーは白らしい。富士山とウルス、東京タワーとウルス、ランボルギーニが提供するこれらを背景にした白いウルスは、所謂インスタ映えした。勿論、ホイールは黒でキャリパーは赤である。「迷うなら、今回はこれで行こう!」と岡崎五朗の「クルマでいこう!」ばりに行こうとした。ところがだ、その黒いホイールが23インチと一番大きく、差額料金も「えーっつ!」なのだ。しかも、Bang&Olufsenという超有名なオーディオメーカーの音響システムが強制オプションなのだ。「えーっつ!嘘っおー!バング・アンド・オルフセンなんて要らないよ!」なんて言おうものなら発注順序は遥か後回しになる。更に、「フロントシートにマッサージ機能を付けますか?」と担当者に問われた。「そんなもん要りません。」と即答したが、「それではシート調節は手動になりますよ。」「えーっつ!嘘っおー!マジですか?」、二千万を優に超える高級車なのにシート調節が手動とはこれ如何に。こだわればこだわるほど価格はうなぎ登りになる。とはいえ、特別な車を選択したのに素で乗るわけにはいかない。価格の一割以内と決めオプションを絞りに絞った。
昨年の十月末、どうにか発注することが出来た。けれども納期は全く読めなかった。予定通りに行けば今年四月に本国で完成なのだが、船便が合わなければ二ヶ月待ち、更に日本に到着してからディーラーに到着するまで一ヶ月かかるとのこと。遅ければお盆明けの納車を見込んでいた。知人から「ウルス何時来るの?」といつも聞かれるのだが、「こちらが聞きたいくらいですよ。」と誰よりも納期を知りたかったのは僕自身だった。というのも、まもなく車検を迎えるレクサスLXの売却が差し迫っていたからだ。売却金額をウルスの頭金の一部にすることに決めていたので、納期が決まらなければLXも売却できない。そうこうするうちに、ランボルギーニの担当者から「ランボルギーニ・ジャパンからの正式発表ではないのですが、五月中旬には日本に到着しそうです。」と連絡が入った。
ゴールデンウィーク明けにレクサスLXの売却にかかった。先ずは、ネットで車買い取り一括査定をしてみた。複数社に見積もりをお願いしたところ百五十万円もの差額が出たが、売却希望金額には全く届かなかった。「こんなものなのか?」と半ば諦めの境地で、最も高く査定してくれた○○バーへの売却を考えていたところ、参考程度に見積ってもらったレクサスディーラーから最高査定額が提示された。家の仕様のLXを探されていた方がちょうどいて、実車を見て大層気に入ってくれたらしい。レクサスは在庫することなく認定中古車として多少の利益も出ただろうから、ディーラー、売り主、買い主オールウィンの取引が出来た。約三年、走行距離一万六千キロで下取り率(下取り価格÷購入価格)は73%と満足できるものだった。
今回NSXも売却することにした。二台所有することもどうにかこうにか可能だったが、ウルスが納車されればさらに乗らなくなることは明らかである。税理士からの言葉も背中を後押しした。約二年、走行距離たった三千五百キロで下取り率は66%であった。決して悪いものではなかったが、自分にとっては買い叩かれた感は否めず不本意なものだった。車は嗜好品なので、自分の好きな車をお気に入りのカラーで乗ればいいと思う。しかし、僕のように定期的に車を乗り換える人間にとっては下取りが全てである。今回、改めて実感した。