院長のコラム

家族旅行の思い出

2019.09.9

僕には家族旅行の思い出がほとんどない。開業医の父、それを陰日向に支える母、共働きでとにかく忙しかった。お盆や年末年始の長期休暇はゆっくり休みたかったのだろう、「よし、家族旅行に行こう!」とはならなかった。僕が中学生にもなれば何かと難しい年齢である。両親が気を使ったのかもしれない。そのうち母が発病した。うろ覚えだが、最後の家族旅行は小学校中学年の香港旅行だったかもしれない。家族旅行がなかったということは、すなわち一家団欒の思い出がないということである。家族の笑顔、談笑のシーンが僕には思い浮かばない。自分の体験を他山の石として、長期休暇時は極力家族旅行に行くよう努めてきた。けれども、この六年間、中断せざるを得なかった。今年、ようやく子供達の受験戦争が終わった。

子供と言っても、もはや彼らも大学生である。「今更、家族旅行?」と本人達が思うかもしれないし、彼らにだって付き合いや行事がある。無理強いは出来ない。お盆休みをどう過ごすか決めかねていた。夫婦の阿吽の呼吸で、「じゃ行こうか?」となった時には八月に入っていた。僕としては、まだ足を運んだことのない東北三県に行きたかった。けれども時すでに遅し、飛行機は正規料金のみで一人あたり往復七万円以上する。勿論、家族全員分の席は確保できない。ドライブ旅行も考えたが、七人乗りのレクサスLXはもうない。思案の末、石川県を中心に富山まで足を伸ばすことにした。久しぶりの家族旅行を目論んだが、次男は西医体に参加のため欠席、長女は淀川花火大会を見てからということで、八月十日最終便で金沢に現地集合することになった。

八月十日
特急サンダーバードの指定席は満席。特急くろしおの終点である新大阪駅からサンダーバードの始発大阪駅へ移動し、一本遅らせることによってどうにか自由席を家族分確保することが出来た。十五時過ぎに金沢に到着し、ホテル日航金沢にチェックイン、夕食までの時間を金沢21世紀美術館と兼六園で過ごすことにした。金沢21世紀美術館は、プリツカー賞を受賞したSANAAの作品である。建築マニアの僕としてはじっくり見たかったが、紀南以上の酷暑とあまりの人の多さに閉口した。ちょうどチームラボの個展が開催されていたので見ることにしたものの、建築物の印象としてはあまり残らなかった。近隣にある兼六園では、タイミングよくライトアップコンサートが開催される日であった。しかも、パティシエの辻口博啓さんの創作菓子が楽しめる「おもてなしカフェ」の営業もあった。夕刻の熱烈な暑さは和らぎ、爽やかな風を感じながら心地いいクラシック音楽に身を委ねた。兼六園からホテルまでタクシーに乗車した際、「ホテルの近くでコスパのいい食事処を紹介してもらえませんか?」と運転手さんに尋ねたところ、いい店を案内してもらえた。石川の地元料理と地酒を満喫することが出来た。旅の醍醐味は、地元料理と地酒である。行きあたりばったりの旅行初日だったが、幸先良かった。

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