院長のコラム

そうだ、佐野さんに会いに行こう!

NHK「SWITCHインタビュー達人達」から引用

 定期的に内視鏡検査を受けてくれている御婦人がいる。先日、定期検査に来られ、結果説明を終えしばし雑談をしていたところ、「先生、四十周年記念は行くのでしょう?」と問われた。当初、何のことか分からずピンと来なかった。院長コラムを読んでくれている方なのでふと腑に落ちた。「そうなんですよ、コロナもまだ収束していないし、日曜開催なので翌日の診療に支えるかなと思って止めました。」と答えた。四十周年記念とは、佐野(元春)さんのデビュー四十周年記念コンサートのことである。昨年から開催されていたようだが、誰もが想像しなかったコロナ禍である。僕自身、ことライブに関しては全く興味を失っていた。今年二月上旬、日本武道館(三月十三日)と大阪城ホール(四月四日)で二日間限りの特別コンサートが開催されることを知った。大阪バージョンは「ヤァ!40年目の城ホール」と銘打たれていた。

佐野さんは僕のメルクマールである。このコラムでもかつて、三十周年と三十五周年の記念イベントに参加して来たことを報告してきた。けれども今回は、その情報を知ってもなぜか奮い立たなかった。三月一日、大阪と京都府、兵庫県で緊急事態宣言が解除されたとはいえ、新型コロナ感染者数はくすぶり続けていた。和歌山県は、不要不急の県外への移動を自粛するよう県民に求めている。取り巻く環境が、お祝いモードとはかけ離れ過ぎている。また、開催される曜日が参加を躊躇させた。四月四日は日曜日、出席したとして、コンサート終了後帰宅予定時刻は遅ければ午後十一時である。それから食事をして風呂に入れば、床につくのは夜中の一時である。翌朝の仕事のことを考えれば、どうしても億劫になる。僕は、出来ない言い訳や理由を取り繕うことに非常に抵抗を感じる。けれども、こと今回に対しては気持ちが前向きにならず、「土曜日だったら、」と開催日時を恨んだ。

NHK・Eテレの番組に「SWITCHインタビュー達人達」という対談番組がある。三月二十七日の放送は佐野さんと吉増剛造さんの回だった。片やミュージシャン、片や詩人、表現方法は異なるけれども、紡ぎ出す言葉で人の魂を揺さぶることを生業にしている二人である。言葉を発する時の表情や仕草、言葉の選び方、会話を交わす際の何とも言えない間、話す際のリズムやトーン、画面から伝わってくる迫力に終始圧倒されてしまった。息を呑むという言葉があるが、まさにその表現が当てはまる対談だった。吉増さんのことはよく存じ上げなかったが、その佇まいや佐野さんの接し方を見れば、胆力のある詩人であることは容易に想像出来た。何より、佐野さんが言葉を大切にしている音楽家であることを改めて認識することが出来た。「佐野元春を聞き続けてきて良かった。」と素直に感じた。そう思った瞬間、「そうだ、佐野さんに会いに行こう!」と奮い立った。

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