院長のコラム

ヨウジヤマモト2022-2023秋冬メンズコレクション

ショーの開幕を前に静寂が続く会場。突然ライトが消灯、ショーが始まる合図だ。今か今かと待ち構えている来場者の期待が最高潮に達したところで、ほどなく点灯。コツコツとランウェイを歩く足音、少し遅れて音楽が鳴り響く、いよいよショーの始まりだ。ファーストルックは、コレクションの方向性を示す重要な役割を担う。映画「シザーハンズ」のジョニーデップを想起させる奇抜なメイクとは対照的に、シンプルなストライプ入りのロングジャケットにパンツ。その後も、スリーピース・スーツスタイルのクラシカルなイメージのルックが続いた。「ええっ?」、長年の愛好家としては違う意味で肩透かしを食らったような気がした。

すると突如、後方から拍手が鳴り響いた。「なになに?」、後ろを振り向こうとしたら、目の前のランウェイを歩いているのは俳優の加藤雅也さんだ。今までの若いモデルと違って、圧倒的な迫力がある。間をおいて再び後方から拍手、今度は仲村トオルさん。ヨウジと仲村トオルの組み合わせは想定外だが、滅茶苦茶様になっている。ここに来て「ああ、なるほど。」、拍手は芸能人がランウェイを歩くサインなんだと理解した。「次は誰だろう。」待ち構えていたら、何と「孤独のグルメ」松重豊さんだ。腹が減っているのか、気難しく険しい表情で目の前を通り過ぎる。声を失った、唖然とした、「カッコ良すぎる。」。その後は伊原剛志さん、三原康可さんが並んだ。流行の最前線たるファッションショーと年輪を経た男の毅然とした立ち振舞い、人選の妙技に感心するばかりだった。

今回のコレクションは、パリ時間の5時30分に世界一斉配信されるため、撮影した画像や動画はそれまでSNS上に上げないことを厳重に求められた。翌日のネットニュースを見てびっくり、ヨウジのコレクションでこれほど話題になったのは2010年代々木第二体育館で行われた秋冬以来久方ぶりじゃないだろうか。確かに、僕とも年代が近しい俳優が圧倒的存在感でランウェイを歩く姿は圧巻だった。どのネットニュースも、渋い俳優陣がコレクションに出演したこと、俳優の異なる一面が見られたことに対して言及されていた。けれども、肝心のコレクションについての論評はほとんど見られない。長年見続けてきた者の私見、と言うよりは全く個人的な偏向した感想を述べてみたい。今回のコレクションは、シンプル、クラシカル、オーソドックスであったように思う。悪く言うと、地味でインパクトに欠け既視感を覚えた。素材も、厚手のウール素材が多くもっさりとした印象を受けた。ファッションについては全くのド素人だが、長年ヨウジを着て見てきた者の感想としては、服のチョイスが難しいシーズンに思えた。

20分弱のコレクションはあっという間に終わった。余韻冷めやらないまま、道路を挟んだ青山本店の対面にある会場に誘導され、時間制限が設けられた簡単な飲食と「power of the WHITE shirt」の展示があった。知った人もいなければ、新型コロナが蔓延している最中、ヨウジの顧客同士とは言えマスクを外して談笑する雰囲気ではなかった。早々に二次会場を後にしてホテルに戻った。旅の疲れと慣れない街歩き、それにパリコレ初体験の興奮が冷めてきたのか、コンビニで買った夕食を食べたら睡魔に襲われ心地よく眠ってしまった。

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