院長のコラム

まさかの跳ね馬

起業し、ある程度軌道に乗れば金銭的にも余裕が出て来る。すると、興味が湧くのがクルマである。税理士も、「もう少しいいクルマに乗れますよ。」と天使(悪魔?)の囁きを投げかけてくる。開業して以降、自分にとってエポックメイキングなクルマが何台かある。レクサスISF、レンジローバー・イヴォーク、レンジローバー・スポーツ、ホンダNSX、そしてランボルギーニ・ウルスである。どの車にも特別の思いがあり、物欲をくすぐる要素を持っていた。けれども、欲しいと持ち続けたいは別物である。購入してみて、自分の想像と現実の乖離に愕然とすることがある。その最たるものがホンダNSXであった。シートがどうも合わず、長距離運転すると腰が痛くなり和歌山市までが限界。2シーターのため荷室は限られ、一泊二日旅行がギリギリ。ナビが間抜けでトンチンカン。長所を遥かに上回る短所により、ほとんど乗らないまま2年を待たず売却となった。

ホンダNSXの経験により、ミッドシップ2シーターは自分に相容れないことを学んだ。そういう意味では、ウルスはオールラウンダーだった。4ドア(正式には5ドア)の5人乗り、家族旅行にだって行けるランボルギーニだ。シートは秀逸、多段階の調節機能により自分に合ったシートポジションが選択可能。シートにベンチレーションシステムが備わっていて、夏・冬とも座面から快適。しかも、マッサージ機能が付いていて、疲れたらいい塩梅で背中を押してくれる。普段は使い勝手のいいSUVだが、ここぞと言う時はまさに「羊の皮を被った狼」で、650馬力のエンジンが咆哮を上げながらバブリング音やブリッピング音を奏でる。周囲の評判もすこぶる良かった。「この種のクルマ(馬力の伴うSUV)を乗り継いでいくんだろうなぁ。」と思っていた矢先、衝撃的なクルマが登場した。

我々スーパーカー・ブーム世代でいつも論争になっていたのが、ランボルギーニ派かフェラーリ派である。僕的には、ランボルギーニ・カウンタックの近未来的なデザインが好みだった。しかし、フェラーリ・512BBの流麗な姿も捨て難かった(あくまでも子供時代の戯言で、まさか自分が両者を比較検討するようになるとは夢にも思わなかった)。幾星霜を経て、知人がフェラーリやランボルギーニを購入したという話を伝え聞くことがあった。「おお、凄いな。」、自分には蚊帳の外の話と思っていた。ところが、ホンダNSXを購入してから状況が一変した。「次はフェラーリ?」と問われることが多くなった。意識したことはなかったが、イタリアンスーパーカーを視野にいれるところまで自分が辿り着いていることを客観的に理解した。大人になった僕に、フェラーリかランボルギーニかと問われれば、圧倒的にランボルギーニ派だった。フェラーリ愛好家に申し訳ないが、空力性能向上に寄与と理解しているものの、フェラーリ・ファミリーの似通ったフェイスやあちこちに開いた穴、大げさなキャラクターラインが煩わしくどうも馴染めなかった、あのクルマが出現するまでは。

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