院長のコラム

「THE JOURNEY」〜ユーミンデビュー50周年アリーナツアー〜

神戸ポートピアホテルメインロビーのティーラウンジで、開場までしばし休憩。ホテルのラウンジは、ホテル独特の凝ったケーキも楽しみだが、行き交う人を眺めているだけでも飽きない。神戸という街がそうさせるのか、上品で洗練された方が多い印象で大変参考になる。開場時刻を少し過ぎて、神戸ワールド記念ホールへ。斉藤和義のツアーの時と同様、会場周辺は人とクルマでごった返していた。前回と違うのは、スタンドとアリーナで入場口が異なるため入場時の大混雑は回避されていて、拍子抜けするくらいすんなり会場内へ。

NHKで放送された番組「解体キングダム」を見ていたから何となく理解していたけれども、今回のツアーはアリーナ中央に海賊船を模したセンターステージが設営されていた。アリーナ北5ブロック6列は右舷船首にあたり、見上げるとは言えステージまで5mほどの距離。体育館にあるような使い古されたパイプ椅子には、ライトがついたと思われる腕時計状のリストバンドが背もたれに設置されていた。右腕にブレスレットをしていたから、左腕の腕時計を外してリストバンドに入れ替えし、気分はだんだん盛り上がってくる。会場は超満員と思いきや、スタンド席の特定のエリアがすっかり空席のまま。「なんでだろう?」不思議に思っていたが、開演して理解できた。センターステージのため、照明や音響、諸々の備品を吊り下げている四隅の支柱がステージの死角になるのだ。コンサートはほぼ定刻通りに開演。

センターステージに海賊船、その船長はユーミン、観客を乗せ大海原を航海するがコンセプト。時には穏やか、時には荒れた海を、自身の代表曲で持って照明や映像、一流のパフォーマーの演技を織り交ぜて表現。コンサートという概念を超えたまさにスペクタクルショー。目に映るものすべてが圧倒的。半世紀にわたり日本の音楽会を牽引してきたアーティストの集大成を目の当たりにすることができ、感動を通り越して「敬服」という言葉が浮かんだ。当選したアリーナ北5ブロック6列は座っていれば前が見えず、終始スタンディング状態のためユーミンのツアーで初めて汗だくに。しかも、「目があったかも?」と思えるくらいユーミンを間近に見ることが出来た。とは言え、今回に関しては、舞台全体を俯瞰できるスタンド席でも良かったのかもしれない。席に置かれていたリストバンドは曲によって種々の色に点灯され、手拍子や身振り手振りで会場全体に光が揺らめいた。ドラゴンに乗って氷川きよしを連想される大胆な演出をしたかと思うと、リストバンドで満天の星を表現するなど微に入り細に入りユーミンのこだわりが感じられた。あっという間の2時間半にわたる50周年記念ツアーのトリは、神戸にちなんで「タワー・サイド・メモリー」。以前、松任谷正隆さんのインタビューで聞いた「コンサートをする度に赤字が膨らんで行くんですよね。」の言葉に納得、こんなにコスパのいいコンサートは二度とないように思えた。とともに、エンターテインメントの真髄を再認識した。

スムーズに会場を後にし、駐車場も混雑なく出庫でき、今日一日何もかも予定通り順調に進んでいた矢先、携帯電話とApple CarPlayの調子が悪く帰途の道順で右往左往することに。一日の終り間際になって自分の思い描いた通りにいかない出来事に、思わず自分の人生を重ね合わせた。

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