院長のコラム

うれしい言葉

人生も折り返しを過ぎれば

人生の折り返しを過ぎた。そのせいか、最近、誉められても嬉しく思わない。むしろ、その言葉の裏側を考えるようになった。例えば、「先生いつも忙しそうですね。」と言葉をかけられても、「いや、そんなことないですよ。」と答えつつも、何を持って忙しいのか分からない僕は、内心「この人、心底思っているのだろうか?ひょっとして挨拶言葉?」と疑って聞いている。呉服店や高級ブランド店に行けば尚更である。お決まりの「わー、素敵ですね。」の言葉には、鏡に映った冴えない自分の姿を見れば、「素敵なわけないじゃん、全く似合っていません。それくらい他人に言われなくても自分自身よく分かっています。」と内心思いつつも、「いやー、そうですか。」と通り一遍の返事をしている。

そんな天邪鬼な僕でも、言われて嬉しい言葉が二つある。一つは、「長嶋さん、鍛えています?」である。自分のお気に入りブランドのスタッフから言われた。「なぜ、そう思うのですか。」と僕、「馴染みのお客さんの中に、ウェストラインが綺麗なジャケットがいいと試着してはみるのですが、お腹まわりがきつくて断念する方が結構いるんですよ。長嶋さんはまだまだ大丈夫ですね。」との返答。
鍛えるという程のことはしていない。40半ばから、明らかな体力と視力の低下に加えて、胸部と下腹部の贅肉が気になるようになった。自転車に乗ったり、夜間走ってみたり、スポーツジムのマシーン等何かと試してみたが、どれも長続きしなかった。けれども、1年半前から週1、2回のスイミングは継続できている。全身運動のため局所の関節痛や筋肉痛がなく、また、他のどの運動よりも終了後の疲労感が爽快である。スイミングに加えて、週に1回最低20分程度で歩くようにしている。体重・腰回りは若干減っただけだが、贅肉が筋肉に変わりつつあるように思う。好きな服を長く着続けるため、何よりも自分の健康のためになる運動法がようやく見つかった。

もう一つ嬉しかった言葉は、「あんた、ますます先代に似てきたな。」である。年を経れば経るほど年配の方から言われることが多くなった。父は僕と異なり、眼鏡をかけてどちらかと言えば短髪でしっかり整髪していた。日常診療も、緑色の検査用ガウンで終日通していた。コンタクトに長髪、日常診療は私服の僕とは全くスタイルが異なる。ある患者さんからは、「顔はもちろん、話し方、後ろ姿まで、先代を思い出したよ。先代は、本当にいい先生だったな。」と感慨深けに話されたことがある。内心「風貌や診察スタイルが全く異なるのに、ありえへんやろ。しかも、なんか自分はイマイチの医者みたいな言い方やな。」と思いつつ、「いやー、そうですか。」と答えながら反発心はわいてこなかった。

僕の子供達は、僕の両親のことを全く知らない。けれども、僕を通して亡き両親のことを知ってもらいたいと強く思う、僕の両親のことに思いを馳せて欲しいと思う。僕は突然ここにいる訳ではなく、僕の両親がいて、その前には祖父母がいて、その前にはたくさんの先祖の存在がある。連綿と受け継がれているもの、それは風貌や背格好等の肉体的特徴もそうだが、精神面も同様である。周囲から時にエキセントリックと評される僕だが、両親の哲学や信念、先進性が深く刻み込まれた結果である。子供達には、良い面は模範として、悪い面は反面教師として親の背中を見てもらいたいし、その背中の背景には両親がいたことを感じさせるような生き方を自身していかなければならない。いつか、巣立っていく子供達のために、そして、今は亡き両親のために。

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