院長のコラム

これも震災の影響か

2011.08.20

検査件数減っています。

岩屋の観音さんに願をかける毎日です。

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医療業界で後発品という言葉がある。先に発売された製品と同一もしくは類似の構造、効能又は効果を持つ製品のことである。ハイブリッド車で分かりやすく言えば、プリウスが先発品で他社メーカーは後発品になる。後に出せば出すほど、特長を出さなければ生存競争を勝ち抜いてはいけない。
当院もこの地方では最後発の胃腸科であり、特長を出すべく様々な試みを行っている。その一つが情報の開示で、月々の内視鏡検査件数をホームページ上で更新している。

血液検査と内視鏡検査、何れも検査という名称がつくが、前者は器械で測定し誤差は許されない。一方後者は、人間が行い判断をする検査なのでどうしても誤差が生じる、検査を行う主体に左右される。逆に、人間が行う検査ゆえに、検査件数が多くなればなるほど精度が高まり誤差も少なくなる。当院の検査件数が多いのか少ないのか、もしくは妥当なのか、同じように情報を開示している医院・病院がないので比較しようがないが、患者の視点で考えれば、検査件数は医院選択時の一要因になることは間違いない。

情報の開示は、中国共産党のように都合のよいものばかりを提供するわけにはいかない。当院にとって不都合な情報も開示しなければならない。悲しいかな、震災以降、もっと言えば4月以降、検査件数が対前年度を下回り続けている。御陰さまで、年々検査件数が右肩上がりで増えていた。このような事態が起こる4年ちょっとの間で、対前年度を下回ったのは2回だけであった。4月5月は、「こういう月もあるのかな」程度の認識だった。しかし、6、7月も下回れば、さすがに「これはおかしい、何が起こったのだろう。」と考えざるを得ない状況になった。というのも、当院だけではなく、僕が出張している病院の依頼件数も震災以降減っているからである。

病院受診を控えようという患者心理が働いていることは確かである。どちらか分からないが、二通りの全く真逆の心理が働いているのでは、と自分なりに想定している。
一つは、無駄な電気は消す、エアコンの温度はいつもより1℃上げるといった節電のように、積極的な自己防衛反応である。ちょっとした症状ならすぐには病院へ行かず、自宅療養もしくは市販薬で様子をみるといった能動的なものである。
一方、もう一つは、今後電気料金を始めとして消費税もあがるかもしれない、それなら自分の体であったとしても少しでもお金をかけないで今は貯蓄しておこうといった不安心理による消極的なものである。
前者の場合なら、国民皆保険のもと医療機関への安易な受診が問題になっていたので、これからの医療費抑制に繋がる画期的出来事である。しかし、後者の心理が働いているなら、現在の日本の病理と同様、問題を先送りしているだけで根本解決にはいたらない。社会不安による短期的な患者減少なら、中長期的に見れば病気が悪化してからの受診になるので、かえって医療費は増大することになる。
検査件数の減少から社会情勢を考察してみたが、一番心配していることは、患者数減が実は当院への評価の低下を意味しているのではないだろうか、である。この点は、引き続き患者さんアンケートに基づいて謙虚に対応していこうと思っている。

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