院長のコラム

しばらくぶりの和装はてんやわんや、その後

「来る者拒まず、去る者追わず、気に入った人とはとことんまで」を人付き合いの鉄則としている。なので今なら、平均すれば週一で外食もしくは家飲みをしている。親族、職場スタッフ、同業者、介護関係者、学校の同級生や先輩に後輩、定期的に連絡し合う友人等、老若男女多岐にわたる。門戸は広げている一方、残念ながらこちらからフェードアウトすることも多々ある。先日のコラムで書いた高校同級生のように、普段は全く音沙汰なしで困った時だけ一方的に連絡してくるタイプ、僕を便利屋と思っている奴だ。医者と付き合っていることをひけらかす、関連する業務のおこぼれを狙っている、要は僕を利用しようと目論んでいる輩もたちが悪い。この人々達に共通するのは、僕に対する口調や態度は表面上丁寧だ。しかし、どうしても「心のなさ」が透けて見える。一言で言うなら慇懃無礼。「長嶋先生をよく知っている。」を自慢したいだけの狐に過ぎない。したがって、「〇〇さんと食事をした。」「✕✕さんと友達。」なんてことを吹聴する人間を信じていない。

しかし、Kさんとの話をしなければ今回のネタを語れないので、鼻につくのを承知でKさんとの話をここに記す。Kさんは当地出身で現在は関東圏在住、紀南地方で会社経営をしている僕より年配の男性。介護繋がりで交流を持つようになった。帰省してくる際にはLINE連絡が来て、いつも楽しいひとときを過ごしている。つい先日も、いつものメンツが集って食事会が開催された。Kさんはファッションにも持ち物にもこだわりのある人で、ひょんなことから着物の話になった。つい先日、着物パーティーが神戸で開催されたこと、渡辺真知子さんがゲストだったこと、失神した出席者の介助のため渡辺さんのミニコンサートを中途断念しなければならなかったことを話した。すると、Kさんが「真知子か、よく知っているよ。」と言いながら携帯を触りだした。つながらなかったようで、一旦電話を切った。「酔った勢いで真知子さん(らしき人)に電話かけて大丈夫なんやろか?」、年代物のオーパスワンを隣で飲ませてもらいながら妙に不安になった。

しばらくして、Kさんの携帯電話が鳴った。何と、渡辺真知子さん本人からの電話だった。電話した経緯と神戸のイベントで対応した医者と飲んでいることを説明した後、僕に電話を替わってくれた。通常ならドギマギするところだが、酔っているから羞恥心など何処吹く風。港町神戸で「かもめが翔んだ日」を聴けなくて至極残念だったこと、折角のミニコンサートが台無しになったから次回は白浜に来て歌って欲しいと伝えた。ひょんなことから、我々の世代にはどストライクの渡辺真知子さんと直接話すことが出来た。恐るべしはKさんである。手広く事業する中で、芸能人との付き合いもあるとの情報は聞いていた。今回、その現場を目の当たりにした。Kさんは自慢話をひけらかすようなことはしない。ワインだって、通と言うより買ってくれと頼まれるからいいワインを知っているだけ、と謙遜しきり。服や時計だって、馴染みの店のスタッフが勧めてくれるから購入しているだけ。万事がこんなふうで、周りが放っておかない人間なのだ。

いつか、自分もこんなふうになりたいものだ。仲間なんて作るモンじゃない、語るモンじゃない。一つ一つの出会いに感謝して、裏表なく誠心誠意付き合えば、黙っていても人は集まってくる。Kさんの言動や立ち振舞を見ていればよく分かる。新年早々、次回は奥様とも来られるようなので今から楽しみにしている。

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