でたらめな習慣
1日1食でも
自分の血液検査結果です。
僕は平日1日に1回しか食事を摂らない。
理由は二つある。一つは、自身が過敏性腸症候群だからである。学生時代、登校してから不意に便意をもよおし苦しんだことが多々あった。どうも腸運動が安定しないのである。したがって、大学に入学し一人暮らしをするようになってからは、コーヒーを飲むだけで朝食を摂らないようになった。
二つ目は職業上の理由である。当院は、今日出来る検査は今日中に、をモットーとしている。大腸検査を希望され来院した患者さんに「それでは今日しましょうか?」と尋ねると、ほとんどの方が「えっ、今日ですか?心の準備が出来ていません。」と答えながらも検査を受けてくれる。なので、空腹で検査を待っている患者さんを前に、悠長に昼休憩など取っていられない。勤務医時代は、すべての検査が終わってから遅い昼食を摂っていたが、開業してからは検査終了後も診察、検診等があるので、結局食べられないままに診療終了時刻になってしまうのである。開業してから1日1食生活となった。
よく「医者がそんな食生活で大丈夫ですか?」と聞かれる。医学的に栄養学的に問題がないのかどうかと問われれば、おそらく問題なのであろう。しかし、結果としてBMIが23前後で推移し、血液検査上も全く問題ない。今でもプチメタな体型なのに、3食も食べればヘビメタになることは間違いない。ある程度の飢餓と緊張が、自分の体型維持に役立っていると思っている。人によって生活パターン・リズムが異なるので、1日に3食という固定観念に縛られる必要はないと考えている。
食欲、睡眠欲、物欲、知識欲等、◯◯欲というものについては、身体や心が本当に欲するようになってから求めることが理に適っている。
自分はアルコール中毒だと思っていた。1日1食の最初で最後の食事には必ずビールであった。1日の終わりの意味も込めて350ml缶をほぼ一気に飲み、もう1缶をちびちびやる。何だか飲み足りない時には、自宅近くの店にふらーっと出かけて飲むことが多かった。しかし2年程前から、気晴らしもかねて飲んでいたつもりのアルコールで翌日が辛くなるようになった。当初は、疲れているのかな、と考えていたが、お酒の種類や飲む量を変えても一向によくならない。ひょっとしてアルコールが体に合っていないかもと思いつつ、1日の締めとしての、緊張を解きほぐす習慣としてのアルコール摂取を止められずにいた。
ある日思い切ってノンアルコールビールを購入して試してみた。意外とこれがいけるのである。うわっ、まずいと思いつつビールを飲んだような気分になれる。気分になれるわりには、もちろん酔わない。今までなら、空腹にアルコールを飲むため染み渡るようにアルコールが体中を駆け巡り、その日の最初の食事で急激に血糖が上がって来るため、食後は一気に睡魔に襲われソファで1時間ほど寝るのが習慣だった。ノンアルコールビールにした今では、クリニックに溜まっていた雑誌を食後に目を通したり、ホームページのコラムを書いたり有意義な時間を過ごせている。毎日の飲酒が今では隔日になりつつ、精神状態も悪化することなく経過している。自分はアル中ではなかったようである。
便宜上1日1食になった食生活、何となく毎日続けていたアルコール摂取、固定観念を覆せば習慣が習慣でないことが理解できたし、習慣を習慣化しないよう絶えず自由でいなければならないと感じた。