院長のコラム

ひょっとして出版詐欺?(長嶋、本を出すってよ!(前編))

「人材派遣どうでしょうか?」「相続対策で電話しました。」「現在のネット環境はどうでしょうか?」「電話代、もっと安くなりますよ。」「タレントと面談する形で広告を出しませんか?」「先生にインタビューさせてもらえませんか。お金はかかりません。」当院には数々の電話にメール連絡が届く。すぐさまネットで調べて、概要が怪しい会社や電話番号は、電話なら着信拒否、メールなら迷惑メールに割り振っている。会ったこともない他人に業務委託するはずがない。「うまい話なんてこの世に絶対ない!」と考えて間違いない。
僕は、儲け話は独り占めしてほくそ笑むタイプ。普通に考えれば、落とし穴や裏があると思うところだが、投資詐欺・ロマンス詐欺・特殊詐欺・工事詐欺等、連日詐欺ニュースがテレビを賑わせている。この世界には詐欺が蔓延していると言って過言でない。ところで、被害額が数千万円、場合によっては一億円などと聞くと羨ましいばかり。我が家は法人の運転資金で手一杯。お金のある人が騙され、ない僕は騙されようにもお金がない。「エクシブ」で有名なリゾートトラストから、「知人様から紹介いただきましたので会員制リゾートホテルの会員権を購入しませんか?」と折りに触れ連絡がはいる。知人が誰か聞いても答えてくれない。そもそもお金がないから、「初期費用を建て替えてくれたら会員になってもいいですよ。」と返答すると速攻電話を切られる。

昨年五月、とある出版社から電話連絡が入った。どう対応したらいいか、受付スタッフから尋ねられた。誰もが知る有名な会社名、個人的にも社長に勝手な思い入れがあったから取り次いでもらうことに。電話の向こう側から女性の声、「本を出版しませんか。つきましてはオンラインミーティングで説明させてください。」との内容。当院の院長コラムに辿り着き興味を持ってくれたようだ。そう言われても、地方の無名医師、コラムと言っても、僕の周りに起こる由無し事を書いているに過ぎない。経営手法や人生訓、高尚な信念・哲学を謳っているつもりはない。そもそも、本の出版目的で書いているわけではなく捉えどころのない話。もっと言えば、「この話自体が新手の詐欺、出版詐欺?」という疑念が湧いた。
後日、オンラインミーティング。「先生には、開業医として独自の哲学と信念がある。地域や自身のルーツも大切にしている。ついては、開業を目指している医学生・勤務医に対して開業の背中を押してあげられるような一冊を作りましょう。」とのこと。評価されていることは素直に嬉しかった。趣旨もよく理解できた。もちろん、出版詐欺でもなさそう。しかし、どうも腑に落ちない。「俺の本って一体誰が読むの?自分なら読まないかな。」(つづく)

長嶋雄一クリニックお問い合わせ

診療科目(内科・消化器科・胃腸科)
診察週

月・火

木・金
奇数週
(第1・3・5週)
8:00 ~ 16:00 8:00 ~ 16:00 8:00 ~ 15:00
偶数週
(第2・4週)
8:00 ~ 12:00
休診日︓第1・3・5週水曜日、第2・4週土曜日/ 祝・日曜日