院長のコラム

ギャルソンに屈服した日

2009.10.27

山本耀司という人~第11回~ 
09-10-27-1
人生のある時点での状況や状態を表現する言葉のひとつに、勝ち組、負け組という言い方がある。非正規雇用は負け組、正規雇用は勝ち組。この世界同時不況の中で黒字を出している企業は勝ち組、赤字を出して倒産した会社は負け組。最近常々疑問に思う事は、その内容を把握しないで十束ひとからげで、二つに一つで物事を判断するのはあまりに危険ではなかろうか、という事である。
悲しいかな、㈱ヨウジヤマモトはある時期勝ち組ではあったが、最終的には負け組になった。はからずも、ユニクロを率いるファーストリテイリングが最高利益を発表したその日にである。

ヨウザーの一人として敢えて一言言わせてもらいたい。なぜ今回のような事態に陥ったのか。その原因の一つは先ず、昔からの顧客に頼り過ぎた、次に、新規客の開拓を疎かにした、私なりにその二つの要素が破産申請した主原因と考えている。ヨウザーは黙っていても付いてきてくれる、それ以外のブランドにはほとんど興味が無く、山本耀司教の信者なのだから。しかし、信者にも限界がある。毎年ほぼ同じ金額で購入していて、ある時期を境に購入出来る品数が減って来た。すなわち単価がやたらめったら高くなった。㈱ヨウジヤマモトが見誤ったのは、洋服につぎ込める割合・限度は、収入が変わらなければ変わらないという事である。単価が上がったからといって、総購入金額は上げられないのである。消費者心理として、当初の予算内でやりくりするのが当たり前なのである。むしろこの時代、衣食住の中で一番必要性の乏しいものから予算を削るのが基本的な生活防衛手段なのである。新しい服を着なくてもこの世では生きていける。しかし、いつの世でも食べていかなければ生きて行けない、この時代携帯料金を払わなければ生きて行けない(ような気がするのである)。
次に、新規客の開拓についてである。ワイズはヨウジヤマモトの入門ブランドだと私は思っていた。けれども、スタッフからよく聞いた話がある。「ワイズは山本耀司の基本、ヨウジは山本耀司の応用、なのでどちらが上とか下とかはなく並列なのです。」その結果、ヨウジも高くなればワイズも高くなり、昔からのヨウザーは、敢えてワイズに落とさなくても少しのお金を出せばヨウジが買える、しかし、これから山本耀司の世界に踏み込もうとしていた若者にとっては、ワイズさえいつの間にか雲上ブランドになってしまったのである。
たかが服、結局服なのである。衣という側面から、重箱の片隅からではあるが、現在の社会状況のある側面に対してコメントしてみた。所詮負け犬の遠吠えなのである、ギャルソンにもの申せない卑屈な私に成り下がったのである。
09-10-27-2
私の今期の購入品です。3か所に配置されている、というか元来3つ頭を持つ架空の動物ケルベロスの表情が、とても寂しげです。これも勝手な思い込みですが。

長嶋雄一クリニックお問い合わせ

診療科目(内科・消化器科・胃腸科)
診察週

月・火

木・金
奇数週
(第1・3・5週)
8:00 ~ 16:00 8:00 ~ 16:00 8:00 ~ 15:00
偶数週
(第2・4週)
8:00 ~ 12:00
休診日︓第1・3・5週水曜日、第2・4週土曜日/ 祝・日曜日