リーダーの資質
リーダーとは?
夜寝る前の数十分に、なるべく本を読むようにしている。今読んでいるのは塩野七生さんの「日本人へ リーダー篇」、まるで心に染み入ってくるかのように理解納得しながら読んでいる。ローマ帝国の栄枯盛衰を15巻にわたって著した著者であるが故に、歴史的観点に立った考え方が、「歴史に学べ」「歴史は繰り返される」という言葉があるように、非常に理解しやすい。また、著者はイタリアに在住しているので、国際社会から見た日本という視点が納得できる。
あらゆる分野でリーダーが存在し百人百様のリーダー論が存在する中で、国民から選ばれた代表であり、ひいてはこの国をどこに向かって導いていくかが問われるという意味では、国会議員こそが国民のリーダーであり、とりわけ日本の首相は日本を代表する日本のリーダーである、と私は考えている。
現首相は野党時代、舌鋒鋭い論客としてその当時の与党に詰め寄り、酷い時には唾をまき散らせながら罵声を浴びせかけていた。しかし、今はその面影はかけらも見えない、打たれっ放しである。首相になった途端まさに殊勝になった。「歴史に学べ」「歴史は繰り返される」、因果応報という言葉がその顔をテレビで観る度に否が応でも思い浮かぶ。この人は40年以上も前、日本という国を解体することに情熱を燃やした人である。したがって、政治の始まりも市民運動家からである。政治家としての出自は決して主流・本流ではない。その後の政治活動を少し取り上げるだけでも、国歌国旗掲揚法案に反対、外国人の参政権推進等々、この政治家の政治理念には私自身はなはだ疑問を抱いていた。しかし、その出自や過程を知っているからこそ、首相になった暁には自身の政治理念を声高らかに国民に問うのかと思えば、全くそのような声は聞こえてこない。この国では、日本人の代表たる首相が自身の政治理念を声を大にして言えないのだろうか、言えない人を代表にする民主党という政党って何なのだろう・・・。
そもそもこの国には、リーダー論やリーダー学はないように思う。医師という職業自体、社会的役割からみればリーダーの資質を持たなければならない存在である。しかし、私自身リーダー論を学んだ記憶は一切ない。だからこそ、リーダー本と称する本が多数出版され、私のような無知な人間がその都度感化されるのである。
次代のリーダーを養成することを目的に設立された学校の建学理念をここに挙げて今回のコラムを終えたい。
1) 高潔で明朗闊達な人材の育成
2) 基礎学力の徹底した習得
3) 健全身体、強靭な意志の涵養
4) 学問の楽しさを知る教養豊かな人材の育成
5) 日本の伝統・文化に立脚し、国際社会で活躍のできる人材の育成