院長のコラム

不思議な体験

2013.02.17

大晦日から元日にかけて

船上でこの場面は辛うじて見られました。

 2012年の大晦日は船上の人となった。宿泊費や運賃を下げるため、大分旅行の帰りを大晦日にしたからだ。行きとはうって変わって、フェリーは客が少なく、何よりもトラックがほとんどなかった。帰りは、船窓のある家族にうってつけの4人部屋が二部屋とれた。
部屋に入るやいなや、乗船前にしこたま買い込んだデパ地下の弁当に惣菜、そしてワインでの夕食となった。部屋にテレビが備え付けられているものの、船上のため、テレビ映りは不安定でゆっくり見ていられなかった。行きの船で船内を散策しているので、これといった目新しさはない。船内放送がカウントダウン・パーティーを告げたが、それまでに4時間以上もある。例年の大晦日の夜なら自宅もしくは義父宅で、紅白歌合戦からゆく年くる年を見ながら新年に変わる瞬間を迎えるのだが、今回は全く環境が異なる。とにかく何もすることがない。華やいだ雰囲気を伝えるものも周りにほとんどない。何よりも自分自身が、「こんな状況でカウントダウンなんて気分でないし、しんどいし明日も早いからもうええわ。」投げやりになっていた。小学校低学年以来だろうか、大晦日なのに22時に寝ることにした。
したがって、翌早朝は、新年を迎えたとか、今日からまた振り出しに戻る、そんな心新たな気分ではなかった。いつものように、クリニックの薪ストーブを焚くために早く起床するのと何ら変わらない日常のような元日の起床だった。
妻の話では、0時を境に汽笛の音がしばらく続いたそうである。「聞こえなかった?」と聞かれても「聞いていたら起きてたやろ!」と思わずつっこみそうになった。

元日、船が大阪南港に着いたのが、まだ夜も明けていない6時半だった。自宅へ車を走らせていると、徐々に空が白んできて、紀の川サービスエリアでトイレ休憩をとった頃には、雲ひとつない晴天に黄金の太陽が光り輝いていた。ご来光を拝んだのは、確か大学生の頃、免許を取ったばかりの友人の車に乗せられて見に行って以来なので、25年以上ぶりになるだろうか。ありきたりの感想だが、言葉に表すことの出来ない圧倒的な神々しさを感じた。

今回の旅行では不思議な経験をした。自身が意識しなければ、自分が思い込まず自分が周囲に振り回されなければ、新年を迎えたことなど分からなかった。ただ、いつも通りの日が訪れただけである。一方、早朝にも関わらず、たくさんの人がサービスエリアに集い太陽を拝んでいる姿に、ようやく元旦であることを実感した。
気分というものが、自分自身はもちろん、自分を取り巻く環境により醸成されていること、それらにいかに左右されているのかを、2012年の終わりから2013年の始まりを境に強烈に体験した。
消化器内科をしていると、人間関係や日常業務で悩んでいる人がいかに多いかを知っている。「仕事上のストレスがあって、胃腸の調子がすっきりしません。」と訴える患者さんに、「それなら仕事を辞めたらどうですか。」と答える僕。「でも・・・、」と声をつまらせる患者さんに、「そうでしょ、この不景気に次の仕事なんかすぐに見つけられないでしょ。お金がなくなるのとストレスがなくなるのとでは、どちらが大切ですか。あまり悩まずに仕事と割り切って取り組めばどうですか。」と患者さんに説明すれば、少しは晴れたような表情を浮かべる。
僕自身が、周囲・環境に振り回されない強い自分になりたいものだ。

ネットから拝借。
自分が見たご来光には、雲ひとつかかっていませんでした。

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