久しぶりの往復700Kmの旅
慌ただしい週末(1)
日常業務が何となく忙しい。したがって、この堕コラムは、週末にせっせと書いている。しかし、先月は週末も慌ただしかった。今更だが、良き思い出としてここに記しておく。
<11月16日>
11月中旬は息子達の学園の秋のPTA参観日。以前なら、この日はウキウキワクワク待ち遠しかった。子供達の身体的成長はもちろん、精神的成長をも確認できるからだ。しかし、長男が6年生、次男が4年生ともなると、背丈はあまり変わらないし、会話もそれなりの高校生になり親子の会話も互いにぎこちない。したがって、最近は学園に足が遠のいていたが、今回ばかりは次男の文理選択のための三者面談もあり、久しぶりに蒲郡まで車を走らせた。
学園ももはや8期生ともなれば、同期もしくは地区懇親会で知った保護者以外分からない。こういう場に参加すると、あいも変わらず保護者の中で異質であることを自身知るとともに知らされる。
その夜は、いつもの保護者オフ会に参加。1期生の保護者が築きあげてくれた交流の場も、3期生で終わるかもしれないとのこと。1期2期の生徒はもちろん、その保護者のパワーを思い知らされるとともに、継続出来ない自分の力の無さを痛感した。美味しいフレンチの後は、いつもより参加人数が少ないとのことでカラオケへ。住んでいる所、職種、もちろん性別年齢は異なる。しかし、海陽学園を選択した価値観が同じというだけで、初めての保護者カラオケ大会で大いに盛り上がった。ああ何という運命だろう、そう思えるくらい楽しい一時であった。この夜のことは、一生忘れまいと思ったし、忘れないよう願った。
<11月17日>
翌朝、飲み過ぎたせいか少しばかりの頭痛を抱えながら帰路についた。折角なので、久しぶりに陶芸作家の工房を訪問することした。南紀田辺と音羽蒲郡のほぼ中間に位置する信楽ICで、一旦高速道を下りた。前回同様、頭がもやもやした状態なので、高速道を下りてから一般道で道に迷った。
陶器のことは、良く分からない。素人だが、衣類でヨウジヤマモトを選択したように、自分の好みは理解しているつもりである。土が持つ元来の風合いを最大限いかす「焼締め」が好きである。飾らない素朴な深い味わいが自分の感性に合っているようである。御縁が合って出会えた若き作家も、その作品同様、誠実で実直で素直で、馬鹿がつくくらい真面目である。
当初、長くても1時間をめどに立ち寄るつもりだったが、たくさんの陶器を眺めているうち色々な場面が想像され、ああでもないこうでもないと夫婦で話をして作家に問いかけている間に、あっという間に1時間が過ぎた。予定した時間を超過し、かつ予算以上に購入することになってしまった。
普段通勤にしか車を使わない男の、往復700Kmの激動の二日間の出来事である。休息のはずの休日に慣れないことをすると、疲労は蓄積するばかりである。しかも、それが翌週も続くのである。(つづく)