院長のコラム

内視鏡の話(最終回)

2008.09.28

生活ニュース9/28号から 

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Q7.内視鏡治療はどのようなものをしていますか?
当院では各種内視鏡治療を行っています。大腸ポリープ切除術は原則として日帰りで行っています。その他、開院1年目に行った治療を挙げると、食道静脈瘤結紮術、食道狭窄バルーン拡張術、消化管出血止血術、消化管異物除去、胃腫瘍性病変に対する胃粘膜下層剥離術、十二指腸カルチノイド吸引切除術等を行いました。これらの治療には入院を要しますので、玉置病院の開放病棟を利用して玉置英人先生とともに診させてもらっています。玉置病院は内視鏡治療時だけではなく、潰瘍性大腸炎の急性増悪期にも利用しています。患者さんには、検査・診断した医師に引き続き治療も、という希望が強いようです。

今回は、患者さんからの質問に答える形で内視鏡検査について説明させていただきました。私は、九州大学の飯田三雄教授、川崎医科大学の春間賢教授をはじめとしてたくさんの先生から薫陶を受けてきました。その中でも、旭川医科大学名誉教授の故並木正義先生の「内視鏡を持つ者は、患者さんの心も内視しなさい。」という言葉が忘れられません(といっても、患者さんと意思疎通がうまく行かない事も多々あります)。内視鏡検査をしても異常所見のないことが多いのですが、よくよく患者さんに聞くと、仕事の忙しさや人間関係、家庭での諸問題等々不安やストレスを皆多かれ少なかれ抱えているのがよく分かります。昔は「ストレス性胃炎」「神経性胃炎」という言葉がよく使われましたが、現代では「機能性胃腸症」という病名がこれにあてはまります。内視鏡検査はあくまでも異常があるかないかを調べる手段であってすべてではない、ということを今回再認識させていただきました。最後に、このような機会を与えていただいた生活ニュースのスタッフおよび読者の皆様に感謝の意を表してこの話を終えたいと思います。

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