院長のコラム

原点回帰〜北海道旅行〜(2)「水の教会」

2024.01.21


トマム星野リゾートを選んだもう一つの理由は、太陽(我が家の三男)とウェイブプール。太陽に明らかな発達障害があることを認識したのは保育園に入園する頃。ちょうどその夏、トマムに家族旅行に行った。運動能力がかなり劣る三男にプールは憚られたため、波打ち際で遊ばせていた。ウェイブタイムになり波が打ち寄せるようになると、波の変化や体が運ばれそうになる勢いに、恐れるどころか嬉々として楽しんでいた。その時の光景は我々夫婦の脳裏に鮮明に刻まれた。障害の程度は変わらないが、大病もせず彼なりに成長した。そんな彼も今年支援学校の高等部を卒業する。そのあたりのことを妻がきっと斟酌したのだろう。

千歳と異なりトマムは一面の銀世界。スキーリゾートなのに、我が家の目的は水の教会とミナミナビーチ。かつて夏に訪れた時、水の教会は閉鎖され教会内の見学は叶わなかった。今回は時間限定で夜に一般公開されていた。十数年振りに国内最大級の造波プールを楽しみ、隣接する温泉でほっと一息。温まった体の勢いで夕食に行くことに。この選択が間違いだった。訪れたことのある方はご存知かと思うが、星野リゾートはホテル、水の教会、ミナミナビーチ、レストランは分散していてエリア内をバスで移動。火照った体に薄着でビュッフェレストランに向かったら長蛇の列。玄関からレストランまでの寒々しい長い階段で一時間近く待つことに。グループ全員が待つわけに行かず、一家の長である僕が代表して列に並ぶことに。体の芯まで冷える寒さを二十数年振りに体験した。レストランはお値段相応でそれなりに楽しめたが、気になったことがひとつ。レストラン内は、中国・韓国・台湾、それに東南アジア系の人々が多く、日本人と外国人の比率は3:7くらいで外国人が多かった。彼らが去ったテーブルの後の散らかりようと食べ残しの量には辟易した。いつもより遅い食事を終えた頃合いが、ちょうど「水の教会」一般開放の時刻。同じエリアでは、「冬の夜にだけ現れる幻想的な氷の街」と謳うアイスビレッジも設営されていることから、食事でせっかく温もった体を再び極寒の地に引き戻すべくバスに乗った。

結婚式以来、約30年振りの水の教会は荘厳な雰囲気が醸し出され、きっと誰もが身が引き締まり神聖な気持ちになるのだろう、入場者みな口をつぐんだ。安藤建築の力強さ、押し出しの強さに圧倒されつつも、外部周囲との調和が見事にとれていて、「神々しい」という言葉が脳裏に浮かんだ。一時期閉鎖されているとも聞いていたが、レガシーとして遺すものべきであり、この教会から今後もたくさんの夫婦が旅立っていくことを願った。水の教会を後に、アイスビレッジを散策。散策と言ってもマイナス10度の環境下では、ほぼ修行しているようなもの。凍てつく空気が皮膚を刺し、冷気が鼻を通って肺に入ってくるのを実感。旭川で過ごした日々が思い出された。長時間の運転と寒暖差の激しいエリアを行き来したこともあり、その夜はすんなり眠れた。翌日は、ゴンドラに乗って霧氷テラスを体験してから岩内を目指した。

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