院長のコラム

和歌山大莫小

最近、特に黒半袖Tシャツにこだわっている。黒が基調のヨウジヤマモトの服のインナーは、どうしても黒基調になりがち。特に春から秋はその傾向が強い。長年ヨウジの黒Tシャツを着て来て、最近ようやく自分の好みが分かってきた。墨黒ではなく真っ黒なもの、サラッとしていて光沢感があるもの、身体のラインに比較的フィットするもの、プリントがないもの、プリントがあったとしてもバックプリントのもの。ヨウジの黒Tシャツは、数年も経てば結構色褪せが目立ち、太い糸を使っているせいかハリ感のあるものが多く、ブランドの性格上オーバーサイズでプリントものが多い。ヨウジ・ファム(女性用)や長袖Tシャツに僕が求める質感のシンプルなものもあるけれど、こと半袖に関してはここ最近見受けず他ブランドを模索している。

僕が買い物する百貨店と言えば阪急うめだ本店。自分のお気に入りブランドがすべて揃っているのと、車で行き来するのに何かと慣れているから。とは言っても訪れる階は決まっていて、5階までが関の山。その日は、帰省していた長男を買い物に連れ出し、ライカのカメラが気になる長男とともに10階にあるストアへ。用事を済ませエスカレーターを下っていたら、8階の催し場に黒Tシャツが多数陳列されているのが見えた。何かに引き寄せられるかのごとくポップストアへ足を運ぶことに。店内を覗いていたら驚愕の事実が、「和歌山大莫小」と書かれているではないか。ニットマシーンで有名な島精機のことは知っていても、和歌山がニットの産地であることは露ぞ知らず。「和歌山大莫小」は和歌山ニット工業組合青年部と雑誌「Begin」との共同プロジェクト。ニットの古い呼び名は莫大小(メリヤス)と言い、着てくれる人、作る人皆が笑顔になれるようにとの想いを込め文字順を変更して「だいばくしょう」になったそうだ。

コットン黒Tシャツとひとえに言っても、染色方法、コットンの厚み、糸の撚り方で随分変わるようで、参加している11社のものを実際に見て触れるとその違いは一目瞭然。黒Tシャツに対する考えも11通りあり非常に興味深かった。しかも地元和歌山産で一気に購買欲が目覚めた。何気なく立ち寄った期間限定ショップで思わず長居することに。ああでもないこうでもない思案の末、僕が最近好むサラサラして光沢感のあるものを2種選択した。実際に着てみた感想は、自分が思い描く質感で非常に満足のいくものだった。惜しむらくは、デザインがボックス型のワンパターンで、サイズもレギュラーとルーズの2種しかなく、レギュラーでも僕には少しゆったりしているため女性が着るにはかなり辛いかも。パターンは仕方がないにしても、「もう少しきめ細やかなサイズ展開にすれば老若男女が笑顔になれるのに、」と感じた。

和歌山が誇れるものと言えば、地元民の僕でさえ観光と農・海産物、それに紀州漆器くらいしか浮かばなかった。これを機に少し調べたら、ニット以外にもパイル、家具や建具その他にも伝統工芸品の産地があるようだ。灯台下暗しなのか、単なる情報発信不足なのか。「ものづくり和歌山」なるサイトもあるようだが、「もう少しどうにかならんもんか!」残念に思えた。そうは言え、自分が住む和歌山にまた一段と愛着が湧いた。

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