院長のコラム

天才的な異常者

2023.10.16

COVID-19が5類感染症に移行し、エンタメがかつての賑わいを取り戻す中、まさかの衝撃的な出来事が起こった。2023年秋、「驕る平家は久しからず」の事例を目の当たりすることに。言わずもがな、奢る平家とは、長年男性アイドルを輩出し続けてきたジャニーズ事務所。この事務所の歩みは、まさに自分の人生とリンクしてきた。物心ついた時にはフォーリーブス、小学生では郷ひろみ、中学から高校はたのきんトリオからシブがき隊、大学時代は少年隊から光GENJI、社会人になってからはSMAPからV6、親になってからは嵐。男性アイドルに興味がなくても、テレビやメディアを通してずっと耳目に触れてきた。親から子まで長年慣れ親しんできたジャニーズという呼称がなくなり、今後、社名変更した事務所自体も廃業する方向に決定した。

ジャニーズ帝国崩壊のきっかけが、イギリスの公共放送BBCの特集番組という外圧だったのが如何にも日本らしい。それだって、BBCが放送した当時はテレビもメディアもほぼ黙殺、事務所も当事者意識に乏しくのらりくらり。日頃、人権にうるさい左派もだんまりを決め込む仕舞。1回目の事務所記者会見(9月7日)でその場を凌げると考えていたのだろうか。その内容は世間の認識とはかけ離れたもので、特に社名変更に言及しなかったのが改革姿勢に内向きと捉えられてしまったようで、スポンサー企業から人権侵害、性的虐待という文脈でもって「NO」を突きつけられてしまった。その後はドミノ現象が起き、スポンサーはもちろんテレビ局からも起用中止もしくは方針変更が相次ぎ万事休す。袋の中のネズミ状態で2回目の記者会見(10月2日)に至った。「1回目に2回目の決定がされていたら、世論ももうちょっと違っていたのに。」と思うのは僕だけだろうか。決定的な判断が出来ないリーダーというのも如何にも日本らしい。

今回のジャニー喜多川氏(異常者だが犯罪者ではないので敢えて氏をつける)の性加害問題、元フォーリーブス北公次の暴露本「光GENJIへ」(購読せず)や2000年前後の週刊文春の新聞広告で何となくは知っていた。けれども、芸能界によくある与太話程度に僕自身思っていた。今回のBBCの放送記事はネットニュースで知った。それでもまだピンとこなかった。正直なところ、男性による男性への性加害という概念が僕に身についていなかったから。これが男性による女性への性加害なら、古今東西、老若男女、子々孫々、何はともあれ犯罪なのは理解できる。コンプライアンスやハラスメント、ポリティカル・コレクトネスという外来語が跋扈しているこの情報化社会、時代とともに認識や価値観は変えなければならないということだ。英語の意味はともかく、いつ何時も公平・公正であれ。権力を持った側が持たざる側に権力を行使してはならない。同性であれ異性であれ、他人が不快と感ずる言動は慎むべき。誤解や差別を招くような態度は控える。当たり前に思える事柄が行われていなかった世界、それがジャニーズ帝国とそれを取り巻く環境であったことがようやく日の目を見ることになった。

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