院長のコラム

小泉劇場第二幕

2009.11.12

歴史は動けども・・・
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「自民党をぶっ壊します。」と叫んで首相になり、「郵政改革の是非を問います。」と国民に語りかけ、圧倒的多数の議席を得た小泉純一郎元首相。その当時、郵政解散の後の国政選挙の結果に、私は喜び勇んだ、熱狂した、酔った、これから先この日本が変わるのだ、失った10年を取り戻して再び世界の表舞台に立つのだと。
その4年後、確かに自民党はぶっ壊れた。小泉元首相のはったりと思っていたその言葉が今まさに現実のものとなっている。現政権与党は、政権交代をスローガンに、自称「平成の無血革命」を宣っている鳩山由起夫氏率いる民主党である。「コンクリートから人へ」を理念に「生活者の、生活者による、生活者のため」の立場でマニュフェストを唱い、実行しようとしている。今の私は、不安・不信感を抱き、疑心暗鬼になり、これが現実なのかと夢から覚めたような気分で、この国を憂えている。この国が大きく変わろうとしているのに。

小泉構造改革は、はたして悪かったのであろうか。大きな政府から小さな政府へ、官から民へ、国から地方へ。その改革の1丁目1番地が郵政改革だったと私は理解している。今ある医療、年金問題、医師不足問題は、小泉構造改革以前からの問題である。今ある雇用格差問題も、アメリカ発世界同時不況で顕著になっただけである。確かに、改革に伴う弊害に対するセーフティネットは足りなかったように思うし、郵政改革だけに心血を注いだような印象は拭えない。しかし、最近の小泉改革が悪の総本山だったとする論調を聞くにつれ、私は違和感をいだく。その当時の自分たちの判断や選択が間違っていたのだろうか。「小さな政府、自立した個人」という概念は否定されるべきものだろうか。有権者自身も自問自答しなければならない。今回自民党が大敗したのは、小泉改革が否定されたのではなく、構造改革を骨抜きにした自民党自身に問題があったと私は考えている。

不況になってから特に感じる事がある。マスコミの論調が、甘え、妬み、被害者意識に満ち満ちているような気がする。何かあれば、周囲の責任、国の責任と責任を転嫁し過ぎるように感じる。
私に出来る事は、とにもかくにも勤労の義務、納税の義務を果たすのみである。

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