平成から令和(1)
今年のゴールデンウィーク、天皇陛下の退位と即位もあり十連休になってしまった。個人的には、十日間も休むと心身の変調を来し仕事の再開に対して不安があった。とはいえ、この十日間の間、何日か診療をしたとして、他の医療機関がやっていないからと当クリニックが盛況になるかと言えばそうでもない。開業して二年間、あまりに患者数が少ないため逆張りでお盆に平日診療を行った。なんと、三日間とも半日診療以下の患者数であった。開店休業状態の辛さを十二分に知った。そもそも今年、連休中に診療をしたとして、スタッフには休日出勤として割増賃金を支払わなければならなくなる。その手続や費用対効果も考えて期間中の診療を断念した。長期休暇になったので久しぶりの家族旅行も一瞬頭をよぎったが、娘の大学合格がわかった時点では時すでに遅かった。自宅でのんびり過ごすことになった。とはいえ、なんだかんだと忙しかった。元号が変わる前後に何をしていたか留めておこうと思った。
四月二十七日(土)
レクサスUXの定期点検に和歌山へ。点検中に和歌山市の無印良品で季節の日常品を購入、その後、行きつけの時計店にふと立ち寄ったのが災いの元だった。たまたまジュエリーフェアが開催されていて、妻の逡巡が始まった。結局そこに長時間滞在するはめになってしまい、夕刻の税理士との面会に遅れそうになった。普段慣れないことをしたせいか、三男が帰宅途中の車中で嘔吐してしまった。「二度と妻のモノ選びには立ち会わない!」内心誓った。
四月二十八日(日)
三男の看病のため終日動けず。
四月二十九日(月)
長女の引っ越しのため早朝から大阪に車を走らせた。前日に大阪入りしていた長男が合流し、天王寺のマンションを引き払い東淀川区のマンションへ荷物を移動。子供たちが家具を見たいとのことだったので、大正区にあるIKEAに行くことにした。早朝の起床、長時間の運転の身には人混みは堪えられなかった。しかも、膨大な商品量にめまいを覚えた。迷路のようなレイアウトも単刀直入な僕の気質にはそぐわなかった。初めての北欧家具チェーン店体験だったが、人の多さと膨大な情報量と先の見えない通路に、「もう、お腹いっぱい。」僕的には散々な結果になってしまった。家族は趣味嗜好が何となく似てくるものでIKEAでは買わず、「じゃ、別のものを見てみるか。」とイオンモール堺北花田の無印良品まで足を運ぶことになった。想定外のことが続き、案の定、プールのレッスンまでに帰ってこられず引っ越し以外無意味な一日となった。
四月三十日(火)
平成から令和は勝浦温泉で過ごすことにした。久しぶりの家族全員集合を目論んだ。しかし、次男がクラブ活動のため参加できず。旅館では元号が変わるからと言って特段イベントが開催されるわけでもなく、いつもどおりの休日の雰囲気だった。テレビをつけていなければ歴史的一日を実感することはなかった。年末のカウントダウンのような番組を横目で見ながら眠りについた。つつがなく令和の時代を迎えることが出来た。(つづく)