本当のことを知りたい
ただそれだけ。
今、原発反対を声高に叫ぶのは簡単である。誰も反対はしない、できない。
連日、被災地や被災者のことが報道されている。「もう原発はいいや」という空気が日本中を覆い尽くしている。ある政治家が今の状況を「集団ヒステリー状態」と評したことにも、マスコミはヒステリックに取り上げる。しかし、今一度冷静に、今だからこそ、この国のエネルギー政策を改めて考えてみてはどうだろうか。
電力会社、原発は悪者だというレッテルを貼り、悪者に仕立て上げるのは簡単だ。
しかし、その先、原発を停止した後のことを、反原発を唱える人達は語らない。直感的にいやなものをいやと言うのはあまりに無責任である。特に文化人と称する輩が、反原発を声高に叫ぶことに抵抗を感じる。電力関係の仕事はもちろん、生産業に従事している人達の生活をどのように考えているのだろうか。今原発を止めればどのようになるか、自分のような経済学素人でも容易に想像できる。先ず、電気料金の値上げは確実である。電気料金が上がれば、経済活動の衰退は目に見えている。企業の生産力が低下すれば雇用は縮小、雇用が縮小すれば個人消費は落ち込む。ただでさえデフレが長期化しているこの国で、これ以上経済力が低下すれば再生どころか自滅への道まっしぐらである。「頑張れ日本」とお題目を唱えても復興などできない。再生するために必要なものは、とにかくお金である。
福島第一原発というくらいだから第二原発がある。しかし、第二原発の話題、情報はほとんど聞かない。今回問題が起きたのは福島第一の1から4号機で、5・6号機はどうなったのだろうか。宮城県には女川原発もある。今回問題となった原発と、被害を起こさなかった原発にはどのような差があるのか、同じ地震と津波を被って、なぜあまりにもかけ離れた結果につながったのかを教えて欲しい、知りたい。というのも、逆に考えれば、あのような甚大な災害に対しても正常に作動した、持ちこたえられた原発があったという証明にならないだろうか。点検のため停止している既存の原発にそのレベルまで耐震性、津波対策が講じられているのなら、日本の生産力低下を回避するために、ひいては早急な災害復興のためにも運転再開は必要である、と僕は考える。
ただし、今回のような事態、影響を知れば知るほど、将来的には脱原発、代替エネルギーへの移行は必須であるとも考える。
それにしても、民主党の政権運営には閉口するばかりだ。与党内からも退陣を要求されている首相に誰も首に鈴をつけられないでいる。民主党には、「脱官僚」の前に「脱菅直人」をお願いしたい。菅さんにはもう何も望まない。ただ、こうなれば出来うる限り首相を続けて欲しいと思うようになった。なぜなら、こんなに人間の欲深さを観察できる、市民政治家が権力の座についた時の成れの果てを見られる機会はそうそうないからである。