石の上にも3年~経営者の立場から(3)~
2)情報の発信
もう一つ、当院で広告以外に力を入れている情報発信のツールとしては、ホームページがあります。全国一律価格とはいえ、医療というサービスを提供する、もちろんそこには容赦のない競争があるという点では、医業もその他のサービス業と全く変わりありません。数が少ないものの開業医だって倒産することもあります。したがって、競争社会、情報化社会と言われる今日、新規開業医がホームページを持たないということは、市場に参加しないということ、時流に乗れないということ、すなわち時代のアウトサイダーである、と考えていました。そうはいえ、ホームページを開設したのは開院後1年経ってからでした。
開設にするにあたって意識した事が二つあります。長嶋雄一という名を冠したクリニックの院長である長嶋雄一がどのような人間であるかを理解してもらえるようなホームページにする、ということがひとつ。もうひとつは、折角開設するのだから定期的に更新するよう努める、ということでした。
時々、他院やその他の業種のホームページを閲覧しますが、ほとんど更新されていないホームページを見ると悲しく、寂しい気分になります。この情報化社会の中で、確かに存在しているのに存在が忘れ去られている存在、まるで、捨てられた犬が何時までも飼い主を待ち続けているのを見ているような、そんな気分になります。
更新されないホームページを見るともう一つ思うことは、開設者の姿勢や意気込みについてです。「一事が万事」という言葉があるように、あえてホームページを更新しないというその姿勢から、本業に対する姿勢を感じ取ってしまいます。自分なら、いっそホームページを閉鎖するに違いありません
3年間経営してみて得心したことは、お金をかけずに最大の効果が得られる情報発信の仕方です。その方法とは・・・、何といっても「口コミ」に勝るものはありません。「◯◯さんが、あそこのクリニックいいから行っておいでよ、と言われた。」「◯◯さんが検査を受けて楽だったから・・・、」「街の噂を聞いて来ました。」などを受診理由に上げている方が最近多いことを、アンケート調査から知りました。「いい口コミ」を得るためには、患者さんに満足していただけるよう、インフォームドコンセントに基づいた医療を提供し続けなければなりません。これからも、患者さん目線に立って、自分ならどう対応されたいか、を常に考えながら歩み続けていこう、と思っています。
一方、「悪い口コミ」は「いい口コミ」と違ってすぐに広がります。百人が百人に満足してもらえる医療は不可能であることを理解しつつ、そのレベルまで持って行けるよう「事上錬磨」、次の5年後には語れるよう精進していきます。