院長のコラム

社会人免許

2014.01.19

大人エレベーター

当たり前の話だが、医師免許がないと医療行為は行えない。無資格で医療行為を行い傷つけた場合、傷害もしくは殺人未遂で、死に至らしめれば殺人で起訴される。
運転免許も同様と思うが、こちらは若干異なるようである。京都府亀岡市で登校中の児童がはねられ死傷した事件がそうである。無免許の未成年が3名もの尊い命を奪ったにも関わらず、罰則の重い危険運転致死傷罪ではなく自動車運転過失致死傷罪でしか起訴できなかった。無免許だが、運転技術があるとの判断だそうである。それなら、ばれなければ医師にもなれる、弁護士にもなれる、公認会計士だってなれる。取得程度の差はあるが、様々な免許制度の根幹を覆す由々しき問題と思うのは僕だけだろうか。

先週末、成人式が各地で盛大に行われたことが新聞やテレビで伝えられた。男性はスーツか和装、女性はきらびやかな振り袖で装い、もはや成人式は人生の一大イベントと化している。僕が成人を迎えた時、父に「里帰りかねがね、成人式に出ようかな?」と尋ねたところ、「馬鹿!成人は誰でもなれる、お前の本当の成人式は医師免許を取った時だ。」と諭された。それから30年近く経ったが、今でも成人したという実感はない。結婚、子育て、独立開業、大人の階段をまだまだ上っている気分である。だから、テレビ画面の向こうで新成人が頼もしい発言をするのを見るにつけ感心するばかりである。そこで、ふと気付いた、「そう言えば社会人になるには免許は必要ないな。」と。

独立開業してはや7年、ようやく経営者の端くれになってきたかなと思える昨今、立場上、支援・協力を求められる機会が多くなった。類は友を呼ぶという言葉があるように、とんでもはっぷんな人に頼られることはめったにないが、「えっ?あなた、そんな人だったの?」といぶかる機会が昨年多々あった。
与えられた責任を果たさず言い訳と権利ばかりを主張する奴、僕と知り合いであることを利用しようとする者、クライアントに逆ギレするオーナー、上司の意を汲もうとしない部下、約束を守らない経営者に口ばっかりの輩。僕とは考え方が根本的に異なると感じているが、皆、其々の分野で活躍している同じ社会人である。
自分自身も至らぬ点は多々あるが、他人に極力迷惑をかけない、約束は必ず守る(特にお金が絡む場合)、社会一般的に当たり前と思われている最低限のマナーは守るよう努めている。それとは別に、自身の鉄則を持って社会に関わろうと心がけている。

サッポロ生ビール黒ラベルのCM「大人エレベーター」、俳優の妻夫木聡さんが各年齢の大人に「大人とは?」と問いかけ語り合うコマーシャルである。僕の最も好きなCMの一つで、このCMを見る度に「おとなのCMだな。」と感心するとともに「大人って?」と瞬間考える。
もし、10代・20代の自分が現在の自分に会いに来たなら、自分の弱さも含めて嘘偽り無く真摯に向き合えるよう日々生きて行こう、等身大の大人を語れるよう頑張ろう、と即座に思うのだが、実行出来ているかどうか分からない。運転免許と異なり、社会人免許のゴールドカードは自分の心の中にある。

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