院長のコラム

突然の右足底痛(2)救世主はLV

今まで、靴を履いて違和感を覚えたことはあっても痛みまで感じたことはなかった。したがって、右の足底痛が靴に原因があったとは、よもや思わなかった。どこかで足をぶつけたのだろうか、平泳ぎのキックの仕方を変えたからか、もしかして痛風?色々なことを考えた。痛みは日増しに悪化し、就業時以外でも支障を来すようになった。スイミング時プールサイドを歩くと、裸足でタイルを踏む度に激痛が走る。どうしても足を引きずらざるを得ないので、プールの常連さんから「足どうしたんですか?」と問われるまでになった。痛み止めを服用し湿布を貼っても一向に良くならない。この段になってようやく新しいサンダルに原因を求めることになり、捨てられずにいたボロボロのアディダス・トアロを引っ張り出してみた。すると、あらまあ、痛みはみるみるうちに軽減していった。

ところで、サンダルと言っても多岐にわたるようである。僕の求めている、足のつま先から甲をすっぽり覆い踵のないサンダルは、クロッグサンダルもしくはサボサンダルと呼ばれる。クロッグは英語、サボはフランス語由来なだけで、要は同じもののようだ。何れも木靴を意味し、木をくり抜いたような形状で踵のない靴を意味している。似たようなものにミュールがある。調べたところ、クロッグと同様、甲がすっぽり覆われた踵のないサンダルなのだが、つま先が尖り形状が角張っていてヒールのあるものを指すようだ。つまりは、女性用のお洒落なサンダルといったところか。とは言え、メンズ&ミュールで検索すると多数の商品が列挙される。あくまでも個人的な見解だが、ミュールとクロッグの差は、前者がファッショナブルで高価なものを表しているような印象である。

痛みの原因は解明した。では、今後どうするべきか逡巡した。院長サンダルは酷使される、内視鏡検査に用いるため薬液や体液にまみれる、なのにデザイン性まで求められる。汚れる消耗品なので頻回に買い換えられるもの、すなわちコスパがいいもの、そう考えると、どう見積もっても2万円までという思考回路になっていた。この固定観念により、日常生活および体調まで支障を来すようになっていた。これを機に、心機一転、染み付いた論理を吹っ切ることにした。吹っ切るなら思いっきり、と言うことでハイブランド、エルメスもしくはルイヴィトンで探してみた。おおっ、ソールが厚めで甲がすっぽり覆われているLV(ルイヴィトン)イージー・ラインミュールなるスリッポンを見つけた。高額なため、店舗に問い合わせ試着することにした。試着での履き心地はまずまずだが、問題は長時間の使用に適するかだ。不安はあったが、ここまでのモノを買えば諦めもつくだろう、購入することにした。購入して1ヶ月、率直な感想は、おべっかではなく良いものは良いである。アウトソールのしなりが良く、インソールのクッション性は抜群である。院外から院内、院内から院外に靴を履き替えると逆に違和感を覚えるようになった。

今回のエピソードは、あくまでも僕の主観でビルケンシュトックを貶めるものではないことを理解していただきたい。購入したクロッグは、ちょっと出かける際のサンダルとして重宝している。開院来、馴染みのクロッグがあったため仕事靴に無頓着だった。今回、変調を来したが故、靴の大事さを改めて知ることになった。とともに、身体がそのものに合わせようとする柔軟性に欠けてきたことも身に沁みて分かった。いつまでも若いと思っていれば大間違いである。

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