第三回 卒業式
2014.03.9 教育
海陽学園の卒業式にて
当日は、あいにくの雨模様でした。
先週末、長男の海陽学園卒業式に参加してきた。卒業式には、錚々たる企業の錚々たる面々が来賓として壇上に招かれていた。式は水を打ったような静けさの中、粛々とかつ淡々と進行し1時間程度で終了した。校長、理事長、PTA会長の挨拶や在校生送辞、卒業生答辞を聞いていて、この学園の本質が全寮制の中高一貫教育にあることを改めて認識した。 卒業式後は、PTA主催の卒業記念パーティーが学園の食堂で催された。昼食を食べお茶を飲みながら、お世話になった先生、ハウスマスターや当時のフロアマスターから、卒業生への力強いメッセージ・コメント、笑いあり涙ありのエピソードをたくさん聞かせてもらった。今まで知り得なかった学園での日常生活を垣間見たような気がした。その後も、場所をホテルに変えてのPTA主催の謝恩会が予定されていたが、我々は翌日の仕事のため帰宅の途につかざるを得なかった。卒業式に参加して、この学園に感じたことが三つある。「人間力」「絆」「感謝」である。 小学校を卒業したばかりの幼い子供が親元を離れ集団生活をする。ホームシックはもちろんあっただろうし、未熟な子供同士なので様々な諍いがあったことは想像に難くない。そんなひよこ達が集団生活をするためには、否が応でも規則・規律を強いられる。右も左も分からない子供だが、それをしっかり守らなければならない。そのためには自律が求められる。たかだか12歳の子供達がこのような環境を乗り越えてきたことは、振り返ると立派としか言いようがない。 年齢を経れば、身近な大人、先生やハウスマスター・フロアマスターに対する反抗心もあっただろう。しかし、先生方をはじめとするスタッフ皆が、かつての自身を諭すように、そして自分の子供に接するように懸命に対応してくれたようだ。コメントの端々から揺るぎない愛情が伺われた。 こうして6年間の集団生活で培われた「人間力」は、何ものにも代え難いものである。しかし、残念ながら点数化できなければ、お金にも変えられない。しかも、「人間力」が発揮されるのは、まだまだ先のことである。彼らがどのように社会に関わっていくのか楽しみな反面、その時が学園の本当の評価になると考えると、保護者としても安穏としていられない。 次に「絆」である。6年間寝食を共にするとことで培われた友情とはどんなものなのだろう。自身経験したことがないので想像することさえ出来ないが、強固なものであることに違いない。卒業記念パーティーで卒業生達が見せた妙に統率された連帯感、不思議なくらいまとまった一体感、今まさに集団生活が終わりを告げようとしているこの瞬間を皆で楽しみたいという高揚感。独特のグルーブを僕は感じた。友情も「人間力」と同様、点数化されないしお金に変えられない。現時点では漠然としか分からないが、年齢を経れば経るほど有り難みがじわじわと分かってくるもの、親の愛情と同じものが友情である。社会的地位や名誉なんか関係ない、いつまで経っても呼び捨てもしくはアダ名で呼び合える仲間なのである。 |