続レクサス雑感 パート2
プロダクトのあり方。
トヨタ2000GT、名実ともに日本車の歴史に名を刻む名車です。性能、機能面からみると、今や現在の1500ccクラスの車より遥かに劣る性能かもしれません。しかし、40年以上経た今でもそのデザインは全く色褪せず、むしろさらに輝きを増しているかのような印象さえ抱かせます。ISFの後からトヨタ2000GTに煽られたら、今となっては3分の1程度の性能しかない車ですが、私はきっと道をあけることでしょう。オーラがある、ということはこういうことなのでしょう。
ひるがえって、今トヨタ2000GT、その名もLFAはどうでしょうか。40年絶ってもそのデザインは輝き続けるのでしょうか。何度も言うように、車の好き嫌いは主観が主体の美人投票なので、本人が好きなら何人も口を挟むことなどできません。出来ないことは承知ながらも、敢えて言わせて下さい。私にLFAを買うのでしょうと問いかけた皆様に正直告白します。モーターショーのプロトタイプに限りなく近く、価格が2000万円台だったら・・・、120回分割ローンで購入を考えていました。人間不思議なもので、一度腹をくくって決意まですれば、自分の(鈍感で鈍重な)感性に合わないと判断したら熱狂は一気に冷めて行きました。心のバブルが崩壊してしまえば、感性の閾値が振り切ってしまえば、「何だ、フェラーリでもランボルギーニでもアストンマーチンでもポルシェでも余裕で買える値段なんだ。」と今は至って冷静に捉えられるようになりました。ヒラメのような、ウーパルーパのようなフェイスマスクにも、あじを感じるようになりました。
ここまで言っておきながら語弊がないことを祈るのみですが、レクサスが考える究極の機能美がLFAであることは間違いありません。レクサスホームページや定期的に送られてくるレクサスマガジンを読むと、「日本人」のこだわりをトヨタ流に究極に具現化したものがレクサスであることは間違いありません。
プロダクトにとって何が大事なのか、性能が大事なのか、デザインが大事なのか、車を通して改めて考える機会を与えてもらいました。
日増しにじわじわ来るデザインです。
見れば見るほどに愛嬌のある、これが今のレクサスの究極美です。