院長のコラム

老いること。 

それは退化すること。

999.9のフレームに老眼用のレンズ、
情けない、寂しいかぎりです。

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 前回は息子の成長、今回はそれと反比例するかのような自身の退化を報告することに。

2年前くらいだろうか、木曜日の朝、起きようにも体が自由にならない、まるで身体が鉛の塊になったかのように感じ始めた。翌日には何もなかったかのように軽快し、日常生活に支障を来すこともなかったので、あまり気にしていなかった。しかし、昨年くらいから体の重たい感じがなかなか改善せず、日常診療にも疲れを引きずるようになってきた。なぜだろう、と考えてふと気づいた。
開院以来、水曜日の午後の休診を利用して、第1・3週は紀ノ川市になる公立那賀病院、第2・4週はくしもと町立病院に出張し内視鏡検査を行ってきた。何れの病院も車で片道1時間半のところにある。どうも、往復3時間の長距離運転に身体が適応できなくなってきたようだ。たかが運転と思っていたが、視力はもちろん周囲への注意、刻々と変化する状況への対応、長時間の同じ姿勢。残念ではあるが、衰えを認めるしかない。

かなり前から、起床時の洗顔後にトワレをつけるのが習慣になっていた。紆余曲折を経て、開院する前くらいからバイジャパニーズ運動の一貫として「SHISEIDO MEN」をつけていた。欧米ブランドの濃密でしつこい香りと対照的に、軽くふんわりさらっとしていてアロマセラピー感覚でつけていた。
昨年夏頃から妙に体が痒くなってきた。季節がら汗疹(あせも)かなと思い痒み止めの軟膏を塗っていたが、一向によくならない。内蔵からきているかも、と血液検査も行うが100点満点の結果である。ひょっとしてトワレかな、しかし5年以上もつけているし、と習慣になっていたトワレを止められないでいたが、いよいよ発疹が上半身全体になってきたので中止を決心した。みるみるうちに、痒み・発疹は消えて行った。
もう二度とトワレをつけられないのか、アレルギー反応だが皮膚の衰えとして実感した。

当院は内視鏡治療を得意とするクリニックなので、日帰り手術を積極的に行っている。したがって、生命保険会社の診断書を作成する機会が多く、いつも日常業務が終了してから作業している。昨年末頃から、診断書を記載するのに違和感を覚えるようになった。どうにもこうにも焦点が合わないのである。世間で言うところの疲れ目かな、程度で放置していたが一向に良くならない。それどころか、ますます診断書が書けなくなり、書くのが億劫になっていった。ある時、医師ではない友人に相談したところ「あんた、それ老眼やで、俺はまだ大丈夫やけどな。」のたった一言。
この症状が老眼なんだ、と妙に納得するとともに自分の衰えを認めざるを得なかった。手持ちの眼鏡フレームに老眼用のレンズをいれた。すると、診断書の世界はこんなにもくっきりしていたのか、と感動した。

当たり前に行っていた日常動作が当たり前のように出来なくなる、悲しいことだがこれが老いることなのだ。マラソンで例えるなら人生の折り返し地点を過ぎ、山登りならあとは下って行くだけである。自然の摂理を納得し受け止めるしかない。
一方、肉体の衰えと反比例するかのように、精神は先鋭化し純粋化していく今日この頃である。近いうちにこのコラムで書こうと思っている。

2月18日、当地にも雪が降りました。
薪ストーブを焚いた後のワンショットです。

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