院長のコラム

類は友を呼ぶ?

正直なところ、院長コラムを書くのは苦痛である。仕事じゃないので、休日にネットサーフィンをしながら、だらだらと書いている。ましてや、文筆家でもないので、すんなりと言葉が出て来ない。PCの前で日々悪戦苦闘している。時には苦痛のため、敢えて書かない時もある。負傷した部位を休めるように、追い詰められた心を休ませるようにしている。けれども、書かないでいると、折角積み上げたもの全てが台無しになるようで自ずとPCノート向かってしまう。このコラムは自身の修行の場でもある。

前回の続きにしよう。演奏が始まる少し前、トイレに立った妻をテーブルで待ち寛いでいると、「長嶋先生ですか?」と同世代と思しきビシッとスーツを着こなした紳士が突如として声をかけてきた。「はぁ、そうですが」とポカンとする僕、すると「ホームページをよく拝見しています。」と紳士。演奏までの短時間だが、同業者であること、彼の娘さんが長女の大学の先輩になることが分かった。至極の演奏終了後、今度は我々夫婦が彼のテーブルに伺い挨拶し、携帯電話番号を交換した。不躾な質問と思ったが、酔った勢いに任せ「先生はどんな車に乗っているのですか?今日の時計は?」と思わず尋ねた。さすがである、紳士が乗るクルマに三大雲上ブランドの腕時計。しかも、答え方に嫌味がない。隙のない装いに立ち振舞い、久方振りに同業者に感心した。帰りの電車の車中、彼の診療所のホームページを見てみた。医療への取り組み方、経営に対する姿勢に共通点があるように感じた。今はこのような時期なので大阪で会食するのは困難だが、ある程度落ち着けば一席を設けられたら幸甚だ。

ちなみに、「開業医・平均年収」と検索してみた。厚生労働省が2017年に調査したところ2748万だったそうだ。これはあくまでも平均の話で、開業二十年と二、三年では雲泥の差がある。僕自身はゼロからの立ち上げで、開業当初は相当苦しんだ。有り難いことに、年を追うごとに検査件数が増え想像していた以上の年収を得られるようになった。現在は医療法人の理事長という肩書のもと、どんなに頑張っても給与は変わらなくなった。収入よりも次の世代に借金を背負わせないよう、法人経営に注力する段階だからだ。

話がまた逸れた。開業医は、ある程度軌道に乗れば、それなりの収入が見込める。なのに、白衣を脱いだ普段の姿に、収入に見合うオーラがないことが多い。無地で地味、奥さんに選んでもらったの?と勘ぐるくらい没個性的なのだ。ごくごく一例を挙げる。メルセデス・ベンツの大きなロゴマークのついた布製トートバッグを持った同業者に、「〇〇先生はベンツに乗っているんですか?何(のグレード)に乗っているんですか?」と興味本位で問うてみた。「Sクラスだよ。」の返答に卒倒しかけた。メルセデス・ベンツの最高峰に乗っている人間が、プレゼントされたであろう、しかもこれ見よがしに大きなブランド・ロゴの入ったペラペラの布バッグを持って嬉々としている。もちろん左袖から見える腕時計は薄っぺらい国産である。「それ、あかんでしょ!」あまりのバランスの悪さに違和感を覚えた。これはほんの一例で、同様の話は枚挙にいとまがない。開業医は、仕事以外無頓着な方が多く、同じ年収なら他業種の方がよっぽどお洒落な方が多い。

久しぶりに催事に参加してきた。偶然にも、同じ感覚を持った同業者に出会えた(あくまでも一方的だが)。辛い辛いと思いながら言葉を紡いできたことが実を結んだ。身近にはいなくても、同じ考えを持って地域医療に携わっている医師がいることに喜びを感じた。まだまだ頑張って修行を続けよう、心を新たにした年の瀬である。

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