2024年夏、、酷暑の夏
ここ数年、黄金週間、お盆と年末年始の長期休暇は家族旅行するように努めていた。それは、年老いた義父母に少しでも思い出を残してあげたい、我々家族と義父母との記念を残しておきたいという思い。自身の家族自体も子供達がどんどん巣立っていく中、自分の境遇を反面教師にして、「家族は集まれる時に集まる!」を信条にしてきた。今年の夏季休暇は、お盆休みに連休、そして週末の休診日を考慮して8月10日から18日と開院来の長期休暇になった。「さてどこに行こう!」と目論んでいたら、初めて両親から「暑いから家でゆっくりしたい。」の言葉が。例年なら祖父母から多少弱気な発言が出ても、長女の強引な計画進行で物事は押し切られていた。その長女も、今夏は卒業試験とマッチング(研修医試験)で忙しく旅行どころではなかった。長男は転職して上京したばかり、社会人1年目の次男に長期の夏季休暇などあろうはずがない。
気象異常や地球温暖化が叫ばれている昨今、「今年は暑い!」が年々更新されていた。それでも、2024年は体感上史上最高の暑さになった。当地は今年、例年より早く梅雨が明けた。いつもなら梅雨明けと同時に蝉の声がけたたましく響く。しかし、今年は梅雨明け前から鳴き始め、本格的に夏が到来した時には蝉の鳴き声はほとんど聞かれなくなった。蝉もこの酷暑に耐えられなかったのだろう。暑さの裏付けはクリニックにも。当院の内視鏡室は2階にあり、そこへは階段を登って両面ガラス張りの渡り廊下を通らなければならない。今年、渡り廊下は経験したことのない蒸し風呂状態になった。急遽、遮熱スクリーンを設えた。自宅も同様、高熱を発するリビングのスポットライト電球をLEDにした。竣工来、スポットライトを初めて大幅に入れ替えた。それだけに留まらなかった。例年なら早朝や夕刻、やや気温が低い時にはブラインドを少し開けていた。今年はLEDライトに替えたこともあり、熱波遮断のため1日中締め切り状態に。
そうは言え、長期休暇を意味あるものにすべくギリギリまで模索した。避暑を兼ね青森・秋田を検討した。その矢先、7月25日からの大雨で東北地方に甚大な被害が発生したため断念せざるを得ない状況に。それならと上京した長男を見舞うことを考えた。ところが、8月8日に発生した台風5号は北上し関東から東北に近づくとの予報(8月12日に東北に上陸)で再び断念。これがだめならと、近場勝浦温泉旅行を目論んだ。だけど、8月8日夕刻、宮崎県日向灘沖で大規模な地震が発生し、気象庁から「南海トラフ地震臨時情報」が発表された。それはすなわち、大規模地震が太平洋沿岸で発生する可能性が高くなったことを意味していた。さすがにここまで来れば、「家で過ごす!」踏ん切りがついた。途端に、渡りに舟とはまさにこのことで、連休の夕食は各日で知人・友人・身内との食事会が入った。となると、総じて飲食し過ぎるから昼間はプールに行くことに。
2024夏、あれから33年「何も言えなくて、、、夏」(THE JAYWALK)ではなく、「何もすることなくて、、、夏」(ORE version)になった。日中はオリンピックと夏の甲子園大会。昼にプール、そして夜は飲み会。これはこれで非常に有意義な夏になった。2025夏はどうなることだろう。