院長のコラム

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アロハブラザーズコンサート(1)

13131213は、生涯忘れられない数字になった。記号でも暗号でもなければリズムでもない。第13回長嶋雄一クリニックカラオケ大会を2013年12月13日に開催、ただの数字の羅列である。13という忌み数がやけに並ぶのも不気味だが、まさにその日は金曜日だった。けれども、不吉さ満載の日とは裏腹に、かけがえのない素晴らしい夜になった。

コンサート開催は奇遇であった。昨年末からカラオケ会場として利用しているライブハウスの経営者に、次回は少し趣向を変えたい旨相談したところ、コンサートの開催を提案された。日程や金銭的なこと、参加メンバーの平均年齢や自分自身の趣味嗜好を考慮した結果、村田和人さんと杉真理さんのユニット「アロハブラザーズ」に決まったのが真夏のことであった。

僕の高校時代は、佐野元春から始まり、ナイアガラ・トライアングルを経由して杉真理で寄り道して再び佐野元春へ、と言っても過言ではない。16歳で佐野さんの楽曲に触発されて以降、その関連音楽も聞くようになった。なかでも印象的なのが、大滝詠一・佐野元春・杉真理のユニット「ナイアガラ・トライアングルVol.2」であった。ナイアガラ・トライアングルの名のもとに三者三様の個性を競い合った、日本のポップソング史上最高・最強の名盤の一つと僕は思っている。通常なら佐野さんに肩入れしたいところだが、ことナイアガラ・トライアングルVol.2に関しては杉さんの楽曲に心奪われた。ソロアルバム「SONG WRITER」「OVERLAP」「STARGAZER」「MISTONE」「SYMPHONY#10」までのLPアルバムを貪るように聴いた。
しかし、高校卒業後は、母親の病気や不完全燃焼のままの大学入学のためか、だんだんと内向的・内省的になり、聴く音楽も尾崎豊や浜田省吾に傾いていった。一方、日本はバブル最盛期で、音楽業界も時代同様イケイケドンドンでCMやドラマのタイアップ曲が全盛で、だんだんと杉さんから遠のいて行った。とはいえ、夏になると思い出すのが「ナイアガラ・トライアングルVol.2」で、幾星霜経ても聴き続けている僕のエバーグリーンの1枚である。

開演1時間前にライブハウスに入った。決して広いとは言えない会場に立ち見なしの80席を設置しなければならないので、ミュージシャンが演奏する壇上まで席が設けられていた。段取り打ち合わせをした後、主催者として村田さん杉さんに控室に挨拶に伺った。30年前に何度も聴いた憧れの杉さんとの対面、かつてのアイドルに会えるという高揚感がある一方、村田さんの手前もあるので、主催者として冷静な振る舞いをするよう努めた。
2階にあるこぢんまりとした部屋のドアを開けると寛いだ二人がいた。村田さんとは以前このライブハウスでお会いしたことがあり、覚えてくれていたのには感激した。杉さんは見た目の通り、作る歌のイメージそのままの人だった。笑顔で物腰柔らかく気さくに対応してくれた。10代の鼻たれ小僧のかつての英雄を、30年の時を経てこの地に招聘することが出来た。感無量であるとともに御縁を感じずにはいられなかった。

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