院長のコラム

K先生に会いに(2)

8月10日水曜午後、飛行機は予定通り南紀白浜を離陸したものの、羽田への到着が遅れた。予定では公共交通機関で東京ミッドタウンに行くつもりだったが、最短であるタクシーを利用してもSEE LV展の予約時刻に間に合わない。サヴォアフェールは招待制で、わざわざ関西から担当者が出張して待ち構えている。急遽SEE LV展を断念して、余裕を持って六本木けやき坂通りにあるルイ・ヴィトン六本木店を目指すことにした。馴染みの担当者とサブ、そしてチーフを交えた3人のプレゼンは1時間強。食事していないにも関わらず「もう勘弁して!」、和食と洋食そしてエスニック料理を一気に堪能したような精神的満腹感を味わった。「まだお時間ありますか?」の声に「全然大丈夫です。」の返答がさらにまずかった。場所をグランドハイアット東京に移動しての商談。眼前に東京タワーを眺めながらウェルカムドリンクを勧められた。運転はないのでアルコールOK、スパーリングワインをほんの一杯。のはずが、「あのトランクいくらでしたっけ?」、「あのチェアは?」の答えに、装備満載の軽自動車が脳内にどんどん並んでいく。とてもじゃないが素面ではいられなくなり、大事な友人に会いに行く前に「お代わりいいですか?」と4杯も飲む羽目に。酔った勢いに任せて、「前向きに検討します。」と岸田首相のような歯切れの悪い答弁でその場をやり過ごした。

その後、六本木からお台場の東京ベイコート倶楽部へ。悪酔いした体に水を流し込んで一息、集合場所のレストランに向かった。案内されたのは個室、夫妻で待ってくれていた。30年ぶりの再会である。会う前は、妙な緊張と気恥ずかしさがあった。なので、ほろ酔い加減がちょうど良かったかもしれない。気負うことなく再会の握手が出来た。K先生は顔つき、体型、30年前と何も変わっていなかった。専門領域を中心に内科全般の診療に従事しているようで、早朝から休むまもなく沢山の患者を診療しているとのこと。嫌味のない軽快な語り口調も学生時代と何も変わらない。その姿勢がきっと診療にも通じているのだろう、いわゆる行列のできるクリニックは学生時代から約束されていたのだ、不思議と納得した。互いの卒業後のこと、子育てのこと、クリニックのこと、クルマのこと、表立っては言えない経営のこと、話すことは尽きない。話しながら、大学時代の鬱屈した思いが瓦解していくのが分かった。まだまだ話したかったけれども、急遽用事が出来たようで宿泊はしないとのこと。我々の再会はレストランの営業時間とともに終了した。あっという間の3時間だった。

同期すべてが成功しているわけではない。経営が芳しくないもの、離婚したもの、子育てが上手くいかなかったもの、中には医業停止になったものもいると聞いた。30年という年月を経て、引け目なく恥じることなく自信を持って会いたいと思える同期がいたことに感謝したい。残り少ない人生、思い残すことはどんどん減ってきている。ただ、もう1回会いたいと思う気持ちがやっかいだ。

長嶋雄一クリニックお問い合わせ

診療科目(内科・消化器科・胃腸科)
診察週

月・火

木・金
奇数週
(第1・3・5週)
8:00 ~ 16:00 8:00 ~ 16:00 8:00 ~ 15:00
偶数週
(第2・4週)
8:00 ~ 12:00
休診日︓第1・3・5週水曜日、第2・4週土曜日/ 祝・日曜日