院長のコラム

Watch Night

2014.06.1

時計を楽しむ会

ファッションと同様、腕時計にもトレンドがある。毎年新春から春にかけてスイスのバーゼル(バーゼルフェア)とジュネーブ(ジュネーブサロン)で新作が披露される。そして、時計展示会が終るやいなや雨後の筍のごとく様々な雑誌で特集が組まれる。

支援協力してくれる会社があって、3年前から梅雨入り前に「Watch Night」と称する時計を見ながらの食事会を開催している。早いもので今回で4回目になる。時計を樂しむとは言え高価なものなので、安全性への配慮が不可欠である。参加メンバーの選択は主催者である僕にかかっている。今回は、例年と趣向を変えて同業者に多く声をかけたところ、意外と集まり総勢15名の盛会になった。
性別、職種は異なるが、年齢的には同世代で挨拶をすれば素性の知れた者同士の集まりなので、当初からわいわいがやがや賑わった。宴もたけなわになった頃、別室に用意された時計を見に行く。僕は会開始前に見ていたのでゆっくり食事を楽しんでいたが、誰も奥の別室から帰ってこない。しかも、奥からは笑い声が絶えない。会社スタッフ曰く、今までで一番盛り上がった会になったそうだ。

僕は人生の節目節目で時計を購入してきた。したがって、購入したどの時計にも思い出や思い入れがある。どの時計にも、第三者に渡すことの出来ない赤裸々なエピソードが詰まっている。とはいえ、人生の転機はそうあるわけでもなく、ましてや左腕は1本しかない。もう、そろそろ(購入しなくて)いいだろうと自身に言い聞かせるのだが、この季節になるとネットや本を飽きること無く眺めている。
一体何なのだろう、なぜ、僕は時計に執着するのか。その理由は、自身何となくわかっている。以前にも書いたように、その一因は亡き父にある。お金や思い出は残してくれたが、父は形見を残してくれなかった。辛い時、めげそうになった時、写真も大事だが、愛用品を愛でながら心のなかにいる父と何度酒を酌み交わしたいと思ったことか。したがって、自分の子供達にはお金を残せなくても、愛用した逸品を遺したいという気持ちが誰よりも強い。

父との関係性はあくまでも私見だが、それ以外に僕が腕時計に魅せられる理由は単純である、それは、僕が男だから。
道具という視点からすると、腕時計は単なる時刻を知らせるツールに過ぎない。時間だけを知るなら、現代において携帯が最も優れている。なのに、前近代的でアナログな腕時計に固執するのは、男は女と違って、ピアス、ネックレス、ブレスレットや指輪等で装飾できない。腕時計は、男にとって数少ない自分を表現できるアクセサリーである。しかも、男のDNAにはキカイものに対する憧憬・畏怖の念が刻み込まれている。小さい頃プラモデルを作り上げた時の誇らしい気持ちが、大人になって先祖返りするのだろう。車、時計、家具、電化製品、服飾、何れかの分野で話し始めると、誰とでも盛り上がれる。

今回の「Watch Night」では、自身冷静にいられたが、いつ何時自分の衝動が呼び起こされるのか、不安であるとともに楽しみでもある。ただし、その時に買えるお金があればの話だが。

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